高橋ヒロム「前歯欠けた」膝悲鳴も激闘制し首位守る

新日本後楽園大会 ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアリーグ戦でロビー・イーグルスの上に乗り、ファンに向けてガッツポーズをする高橋ヒロム(新日本プロレス提供)

<新日本プロレス後楽園大会>◇29日◇後楽園ホール◇ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア公式戦

高橋ヒロム(30)がロビー・イーグルスを破って勝ち点10とし、首位を守った。

定例の攻略本に書かれていたイーグルスへの言葉は「来てくれてありがとう」。唯一の外国選手の参戦に「来てくれただけで景色が変わる」と感謝の意を表したが、試合では容赦しなかった。序盤から相手を場外の鉄柵に何度も打ち付け、試合を優位に進めた。途中馬乗りになり、「ロビー、ロビー、ロビー」とオーストラリア時代の掛け声を叫びながら、顔面を殴るなど挑発する場面も。終盤、集中的に攻撃された膝が悲鳴を上げ、ピンチを迎えたが、自らたたいて気合を入れ、ビクトリー・ロイヤルからのTIME BOMB2。今大会リーグ戦9試合中6試合でメインを務める男らしく、最後は豪快な技で沈めた。

バックステージでは座りこんで「足が痛い、前歯も欠けたし、背中だって痛い」と疲れた表情を見せた。リーグ戦は残り7日間で3試合。満身創痍(そうい)での戦いとなるが「プロレスラーは関係ない。痛ければ痛いほどパワーが燃え上がってくるんだよ。それがヒロムちゃんスタイル」とおちゃらけて話す。次戦(12月2日)の相手はSHO。攻略本を見せながら「飯伏幸太の大ファンだぞ。楽しみで仕方ねぇ」と気合十分。「(優勝まで)残り4試合。今、ヒロムちゃんは最高潮だ」。痛めた膝を忘れさせるような余裕の発言を繰り返す高橋。この男の頭の中には、もう優勝しかない。