天山広吉、父亡くし悲しみの中で馬場さん追善興行に

馬場さんの写真をてにする和田京平レフェリーと共に写真に納まる、左から小島聡、天山広吉、武藤敬司、1人おいて諏訪魔、カズ・ハヤシ、河野真幸(撮影・丹羽敏通)

<ジャイアント馬場23回忌追善興行>◇4日◇後楽園ホール

天国の馬場さんと愛する父への思いを胸にリングに立った。

新日本プロレスの天山広吉(49)が、悲しみの中、6人タッグマッチに出場。敗れはしたが「こんな機会にリングに立たせてもらって馬場さんに感謝します」としみじみと語った。

試合後、バックステージで1日に父・健治さんが、亡くなっていたことを明かした。「よく馬場さんの試合を見に連れて行ってもらった」と思い出を語った。最期をみとることはできなかったが、告別式までそばにいて「ありがとう」と感謝の思いを伝えたという。「めちゃくちゃ落ち込んでいたが、全部出し切って、自分を表現したいと思っていたので断ることはできなかった」とこの日の出場を決意。先月30日にO・カーンに敗れ、代名詞のモンゴリアンチョップを封印しており、流れをつかめない中、頭突きやラリアットでカバーした。途中技を出しかけるも、何とか思いとどまった。逆に相対した小島に代名詞を食らう屈辱も味わったが「男だったら約束は守らないといけない」と、決意が揺れ動くことはなく、最後まで両手を振りかざすことはなかった。

この日は多くのレジェンドたちと競演。12日にノアGHCヘビー級王座に挑戦する58歳の武藤が3カウントを奪う姿を見て胸を打たれた。「目標にできるし、自信にもなる」と背中を追い掛ける。コロナ禍で、代名詞を失い、さらに最愛の父の死。悲運が重なったが、この日レジェンドたちに刺激を受け、天国の馬場さんから背中を押された。「残りのレスラー人生を頑張っていきたい」。力強く前を向いた天山は、どん底からはい上がり、これからもリングに立ち続ける。