<サイバーファイトフェスティバル2021>◇6日◇さいたまスーパーアリーナ
スランプからの脱出はできなかった。ノアの清宮海斗(24)が、DDT竹下幸之助(26)、上野勇希(25)組との対抗戦に敗れた。敗戦後はぼうぜんとしながら、ふらふらとバックステージに現れ「負けたよ、負け。俺たちが弱かっただけ」と時折、不適な笑みを浮かべながら語った。
今年3月、GHCヘビー級王者・武藤敬司に挑戦し、熱戦の末に敗れてからスランプに陥った。18年12月に史上最年少でヘビー級王座戴冠し、若くしてチャンピオンロードを歩いてきた清宮にとって「これまでトントン拍子に来ていたので初めての感覚だった」。
復活の兆しにするはずだった今大会だった。これからともにノアを引っ張っていく稲村とのコンビで挑んだ。対戦が決まった時から「この試合にかけている」と闘志を燃やしていたが、その後のノアの試合では敗戦が続くなど気合が空回り。偵察に来た竹下からは「熱量を感じない」と言われ、ばかにされた。5月22日の横浜大会ではNOSAWA論外とのシングルマッチで額から流血。場外で椅子でメッタ打ちにされ、バックステージでは「ウオー」と叫びながら暴れ回るほど自分を見失った。
またしても結果は出なかったが「負けたけど、通過点」と前を向いた。将来はノアだけでなく、プロレス界のトップを目指している清宮。「他団体には負けたくない」。上野や竹下ら同世代の戦いは、デビュー時からしっかりチェックするなど、研究を続けてきた。「今できることを全力でやっていく」。この敗戦を浮上のきっかけにしたい。【松熊洋介】