ボクシング軽量級ホープで日本ライトフライ級2位の岩田翔吉(25=帝拳)が元世界王者に伝授された駆け引きを武器に日本王座獲得を狙う。
9月11日の東京・後楽園ホールで同級1位芝力人(25=真正)との同級王座決定戦を控え、30日に都内の所属ジムで最終調整に入った。
週明けまで続ける予定のスパーリング数は計100回近くになる岩田は、昨年10月からコンビを組んで3戦目となる元世界2階級制覇王者・粟生隆寛トレーナー(37)から右強打を確実に打ち込むためのテクニックを吸収してきたという。
「粟生さんに駆け引き面の技術を教えていただき、スパーリングをやっても今までの自分とは違う感覚があります。練習の中で成長を感じるので(王座獲得の)自信がありますね」。天性の本能的な動きとともに世界トップ級の頭脳的な動きがプラスされ「引き出しが増えました。相手(芝)がどう出てきても対応できると思います」とキッパリ。粟生トレーナーも「担当して、もうじき1年。足腰も安定してきたし、勝つイメージしかない」と太鼓判を押した。
試合を備えた真夏の本格的な調整はプロ転向後、初めてとなる。今回は支援者から届けてもらった150本もの高濃度水素水を7月中旬から摂取。岩田は「どんどん代謝が良くなっています。老廃物も出ているようで、減量面も順調です」と“新兵器”の効果にも手応え十分だ。
試合当日、母校の早大ボクシング部関係者ら約200人の応援が駆けつける。コロナ禍のために今は試合会場で使用はできないものの、早大のスクールカラーに染まった名前入りののぼりや横断幕も製作してもらった。
アマチュアだった東京・日出高時代には同学年の元世界3階級制覇王者田中恒成(畑中)、元WBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(大橋)から勝利しているホープは「(母校のサポートは)励みです。試合を見に来てくれるファンが期待しているのはKOだと思う。KO決着しなければ、先(世界挑戦)に向けたアピールにならない」と気を引き締めた。
国内で世界挑戦するためには日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック王座のいずれかを獲得する必要がある。コロナ禍ながらもプロ7戦目でつかんだタイトル戦は重要な意味がある。「この3王座の中で、歴史を感じる日本王座が1番欲しかった。ボクシングは自分が大好きでやっている。この緊張感も楽しみながらやりたい」(岩田)。自然体を貫きながら、1発で日本王座を手に入れる自信を示した。