全日本3冠王者リー「こうなる運命だった」恩師・諏訪魔を下し2度目防衛

ジェイク・リーは諏訪魔を破り、ベルトを腰にガッツポーズ(撮影・足立雅史)

<全日本プロレス後楽園大会>◇21日◇後楽園ホール◇観衆478人

3冠ヘビー級王者のジェイク・リー(32)が、王道トーナメント覇者の諏訪魔(44)との力勝負を制し、2度目の防衛に成功した。「ようやく納得した形でベルトを巻くことができた」とホッとした表情を見せた。最後は意地のぶつかり合い。諏訪魔のラリアット3連発を浴びるも何とか返し、連続バックドロップからの、D4C(垂直落下式ブレーンバスター)でリングに沈めた。

もともとは6月にリーが挑戦者として対戦予定だったが、諏訪魔が新型コロナウイルスに感染。その後に王座返上となった。立場が変わり、ベルトを奪い返しに来た前王者をねじ伏せ、2人の戦いに終止符を打った。実はリーにとって諏訪魔は、全日本にスカウトしてもらった恩師でもある。それでもリーは「俺が全日本に来た時からこうなる運命だったんだ」と切り捨てた。

次の防衛戦は、この日、挑戦者決定戦に勝利した宮原と10月16日に対戦する。「今は俺の時代」と挑発されたが、「今の全日本プロレスは俺だ」と言い返した。「主役は1人でいい」と語る両者が、最高峰のベルトをかけ、真っ向からぶつかる。【松熊洋介】