2冠王者・石月祐作“夢舞台”RISE暫定タイトル狙う「倒す自信はある」

念願のRISEのタイトル獲得に自信をみなぎらせる石月

新潟県在住のプロキックボクサー、DBS日本ムエタイスーパーフェザー級とKROSS×OVER同級の2冠王者・石月祐作(31=燕市・KAGAYAKI)が、国内のキックボクシングメジャー団体「RISE」のスーパーフェザー級暫定王者決定戦(22日、東京・後楽園ホール、3分5回)に出場。同級ランキング1位の一馬(31=MONSTAR GYM)と対戦する。現在5連勝中の実力を発揮し、念願のメジャー団体のタイトル獲得を狙う。

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ミットに打ち込む1発のパンチ、キックに自然と力が入った。「コンディションはいつも通り。モチベーションはいつも以上」。試合までに予定していた練習を順調に消化し、石月は決戦を楽しみに待つ。

RISEスーパーフェザー級は王者の韓国人選手、チャンヒョン・リー(29)がコロナ禍で来日できないため、ランキング1位の一馬と同2位の石月が暫定王座を争うことになった。一馬は3連勝中で、そのすべてがKO。カウンターのキック、パンチが得意の強打のテクニシャン。石月も5連勝中でそのうち3試合がKO勝ち。ともに好調だ。石月は「いちばん強い相手」と気を引き締める。同時に「自分らしく戦うだけ。倒す自信はある」。持ち味は連打。すきを逃さず一気に畳み掛けるパターンを頭に描く。

KAGAYAKIの伊達皇輝代表(46)は「ここに来て、さらに実力が力がついている」と石月の成長を認める。6月、INNOVATION同級王者の桜井健(Hard Worker)と対戦し3回判定勝ち。圧倒的に攻めながらも倒せなかった。反省からパンチの質の向上を図った。筋トレと体幹強化を毎日行い、週に1回、そこに専念する日を設けた。3カ月が過ぎ、「キックボクシングにフィットした筋力がついてきた」。戦う準備はできた。

RISEは世界フェザー級王者に那須川天心(21)が君臨する国内屈指のキックボクシング団体。石月は17年にRISEでデビューした。「RISEの王座は目標だった」。暫定とはいえ、念願のメジャータイトルに手が届く位置にきた。今年に入り、自身のSNSに県外のファンから応援メッセージが書き込まれるようになった。ジムにはファンレターも届く。「応援してくれる人のためにも勝たないと」。期待を力にして大一番に臨む。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ。高校中退後、15年にスポーツ道場「KAGAYAKI」に入門。16年にアマチュアの全日本トーナメントで優勝。17年8月に「RISE」でプロデビューし、18年にスーパーフェザー級新人王を獲得。20年8月にDBS日本ムエタイスーパーフェザー級、10月にKROSS×OVER同級のタイトルを獲得した。戦績14戦12勝(7KO)2敗。170センチ。血液型B。