モンスター井上尚弥に続け!アマ10冠今永虎雅が大橋ジム入り 層厚いライト級で世界王座目指す

大橋ジムからプロデビューすることが発表された今永(左)は大橋会長と握手

モンスターに続け-。史上初のボクシング高校8冠を含むアマ10冠の今永虎雅(たいが、22=東洋大4年)が大橋ジムでプロ転向することが15日、発表された。

横浜市の大橋ジムで大橋秀行会長(57)とともに会見に出席。理想はもちろん、同門でWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28)。名門ジムによる英才教育を受けながら、選手層の厚いライト級で世界王座を狙う。プロデビュー戦は6月下旬に予定されている。

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アマエリートの22歳は国内外でも非常に選手層の厚いライト級で世界に打って出る決意を示した。大橋秀行会長と並び、大橋ジムで会見に臨んだ今永は引き締まった表情で言った。「もちろん世界を目指すのは当たり前。まずはデビュー戦から1つ1つやって、チャンスがあれば挑戦していきたい」。右利きながらサウスポースタイル。最大の武器は左ストレートで「もっと右を磨いていければ」と抱負を口にした。

大橋会長が「サウスポーでパンチが強く、非常にプロ向きな選手。これから経験を積んでいけば素晴らしい選手になる。選手層の厚いライト級でも世界を狙える選手だと確信している」という期待の表れが環境面に反映された。現役時代、右利きのサウスポースタイルだった元東洋太平洋フェザー級王者の松本好二チーフトレーナーと元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナーによるダブル指導体制が敷かれる。さらに井上も昨年11月から取り組み始めた八重樫トレーナーによるフィジカルトレに合流するなど英才教育を受ける。

理想のファイト像も井上のスタイルを挙げた。今永は「井上尚弥さんの何もせずにどんどん倒していく姿をみせたい」と意欲満々。前日14日も井上のスパーリングを見学し、気持ちを高ぶらせたという。井上も達成できなかった高校8冠をひっさげてのプロ転向となるものの「アマ戦績は別物だと思っている。ゼロからのスタートだと思っています」と謙虚かつ貪欲な姿勢でプロの道を進む覚悟も口にした。

4月26日にプロテスト(B級=6回戦以上)を受験。順調に調整すれば、6月下旬の所属ジム興行でプロデビューする予定。まず年内の日本ランキング入りを狙う今永は「ボクシングを始めた時からプロになるつもりだった。1つ1つ勝っていきたい」と静かに闘志を燃やし、プロデビューを待ち構える。【藤中栄二】

◆今永虎雅(いまなが・たいが)1999年(平11)8月9日、大阪・河内長野市生まれ。父裕之さんの勧めで幼少期から空手を学び、中学1年からボクシングを開始。奈良・王寺工高時代、同じ高校の荒本一成とともに総体3連覇、選抜2連覇、国体3連覇という史上初の高校8冠を達成。東洋大進学後の2冠を合わせてアマ10冠を獲得。得意パンチは左ストレート。家族は両親と弟、妹。身長177センチの左ボクサーファイター。通常体重は69キロ。

◆ライト級 リミットは58・96キロ~61・23キロで全17階級中の真ん中。体重70キロ前後の選手が絞ってくる。男性の平均的ウエートで世界的に層が厚く、本場の米国や中南米でも人気が高い。デュラン(パナマ)、アルゲリョ(ニカラグア)、チャベス(メキシコ)、カマチョ、デラホーヤ、メイウェザー(すべて米国)など世界的スターを輩出し、現在も元3団体統一王者の「ハイテク」ロマチェンコ(ウクライナ)、元世界3階級制覇王者リナレス(帝拳)が主戦場とする。日本人で過去に世界王座を奪取したのはガッツ石松、畑山隆則、小堀佑介の3人。

◆主な世界王者のアマ複数タイトル歴 元世界2階級制覇王者粟生隆寛が当時史上初の高校6冠を達成。その後、世界4階級制覇王者井岡一翔も高校6冠を成し遂げた。WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太は高校5冠。WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥は高校生ながら全日本選手権、プレジデント杯も制覇し、高校5冠と合わせて当時史上初めてアマ7冠を獲得した。

○…今永とともに、今春から有望なアマ選手たちが大橋ジムに入門する。高校総体、国体で2位となっている田中湧也(ゆうや、22=中大4年)がプロ転向。大学時代はライトフライ級を主戦場としていた。高校総体ライト級で優勝を飾った実績の持ち主で日章学園3年の山川健太(18)も同ジムからプロデビュー予定。アマエリートとなる3選手が大橋ジムから世界王座を狙う。