村田諒太「本当に良い準備ができた」特化フィジカルトレ武器に最強王者ゴロフキンに勝つ

会見を終え、グータッチを交わす村田(右)とゴロフキン(撮影・足立雅史)

ボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が2つの「刺激」を力に、同級最強王者との王座統一戦に臨む。

9日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と2本のベルトを懸けて拳を交える。7日に都内で両者そろって会見。14年以来の再会に刺激を受けた村田は、ボクシング特化型フィジカルトレの成果も武器に世界的スター撃破を狙う。

14年に米国でスパーリングして以来の再会だった。先に壇上で着席した村田は約8年ぶりに対面したゴロフキンから肩をポンとたたかれた。コロナ禍らしく、ベルトを持って並び立つと握手ではなく、グータッチを交わした。「試合への思いに変化はないですが、こうやってゴロフキン選手と日本で試合ができるというのは良い巡り合わせ」。普段通りの冷静な態度で向き合った。

昨年12月29日からの延期を経て2団体王座統一戦が実現する。約4カ月分の実戦練習を多く積み、「良い感じがつかめ、良い練習が積めた。僕にとって12月ではなく、4月のタイミングで良かったと思うのは実戦が長くできたこと」と手応えを口にした。

ボクシングに特化したフィジカルメニューを、より積めたのも大きな収穫だった。水面下でゴロフキン戦の交渉が進められていた昨年6月。同競技の日本代表トレーナーも務める寺中靖幸氏の練習メニューを導入した。同氏の指導を受ける12年ロンドン五輪バンタム級銅メダルの清水聡(大橋)は「ボクシングに特化したフィジカル練習ができる貴重な存在」と証言する。村田は「自分はアマ時代から指導を受けたことがなかったので今回が初めて。刺激を変えたかったのでお願いしました」と明かす。強靱(きょうじん)なフィジカルを持つゴロフキンを想定した体作りは、さらに完成度が高まった。

「本当に良い準備ができました。あとは明後日のリングで出るかどうか。それは神のみぞ知ること。リングに立つ瞬間にどういう感情になっているのか感じたいですし、自分自身をしっかり俯瞰(ふかん)して見ていきたい」

世界ミドル級王座で20回連続防衛、3団体統一を果たしたゴロフキンとの再会、そしてボクシング特化型フィジカルトレという2つの刺激を体に刻み、村田はビッグマッチでの勝利を目指す。【藤中栄二】