<新日本プロレス:ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア29優勝決定戦>◇3日◇東京・日本武道館◇観衆3520人
新日本ジュニアの新たな歴史を切り開いた。Aブロック1位の高橋ヒロム(32)がBブロック1位のエル・デスペラードとの30分を超える熱闘を制し、史上初のBOSJ3連覇、歴代最多4度目の優勝を果たした。
対戦相手は、20年の優勝決定戦でも同じ日本武道館で相対した宿敵。「すごい選手が集まったけど、なんとなく最初から決勝で対戦するのはデスペラードだと思っていた」。これまで、トップ戦線でしのぎを削りあってきたライバルに、戦いの歴史をぶつけた。遊びなしの30分37秒間。膝への集中攻撃を耐え抜き、最後はファイアマンズキャリーの体勢から必殺、タイムボム、さらに新技、タイムボム2・5(変形デスバレーボム)を決め、ついに3カウントを奪った。
3年ぶりの単独開催、2ブロック制の復活。総勢20名が参加したBOSJは、想像以上に過酷だった。リーグ中には「ファンが本当に強いと思っているのはデスペラードなんじゃないか。それが本当に悔しい」と、珍しく負の感情を吐露することもあった。それだけに、試合後には、いつにもましたすがすがしい笑顔だった。
前人未到の快挙を達成。新日本ジュニアの礎を築いた特別立会人の藤波辰爾から、トロフィーを授かった。「藤波さん、ジュニアヘビー級を広めていただき本当にありがとうございます。そのおかげで世界からこんなにすぎるジュニアヘビー級戦士たちがそろった」と、勝利をかみしめた。
数々のプロレスラーによって紡ぎあげられた新日本プロレス50周年。その歴史を塗り替えた男は、さらなる未来を切り開く覚悟だ。「昔のプロレスはすごかったとよく言われます。確かにコスチュームや体の大きさ、試合などでいろんなことが変わってきたと思う」と変化を認めた。それでも「俺たちレスラーの根底にある闘魂は何一つ変わってない。50周年なんてただの始まりだ」と言い切った。
ヘビー級に負けないジュニアヘビー級の魅力がある。「俺たちのスーパージュニアだ!」。その言葉に、高橋ヒロムが全ての思いを託した。