1年3カ月ぶり復帰戦比嘉大吾 右目流血、ダウン…KO負け寸前から猛反撃で2-1判定勝ち

比嘉(左)はサルダールを判定で破る(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:バンタム級8回戦>◇13日◇東京・大田区総合体育館

プロボクシング元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(26=志成)が、約1年3カ月ぶりの復帰戦で辛勝した。元WBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級王者フローイラン・サルダール(33=フィリピン)との8回戦で、3回にバッティングで右目の上から流血。さらに4回に強烈な右フックを浴びてダウン。KO負け寸前の大ピンチだったが、6回から猛反撃に転じて、辛うじて2-1の判定勝利を収めた。

昨年4月、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者として、地元沖縄で初防衛戦に臨んだが、西田凌佑(六島)に判定負け。今回は完全復活へ同門のWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔らと計120ラウンドのスパーリングを消化して臨んだ一戦だった。3回まではスピードに乗った左右強打で好調ぶりを見せつけていた。試合後は「すいません。負けたと思ったので、運がよかったです」と苦笑いだった。

18年に減量失敗で世界王座から陥落する苦い経験をしたが「水分を多めにしてお菓子を食べない。ご飯をしっかり食べるという減量をしている」と今は調整面も自信を持っている。世界2階級制覇に向けて「最後まで打ち合えたのはよかった」と比嘉。確かにピンチをしのぎ、大苦戦を勝ちきった経験は次につながる。