<新日本:両国大会>◇10日◇東京・両国国技館◇観衆4059人
今年の夏にG1連覇を成し遂げたオカダ・カズチカ(34)が、リーグ戦で無敗優勝を阻まれた“怪物”にリベンジを果たした。
セミファイナルで、体重160キロのJONAH(ジョナから英語表記に変更)と対戦。G1で唯一黒星を喫した相手に、今回も極限まで追い込まれた。試合開始早々に、場外の鉄柵が曲がるほどの勢いで打ち付けられ、リングが揺れるほどの勢いで鉄柱に投げ飛ばされた。解説の棚橋が「ここまで苦しそうなオカダは珍しい」と評する劣勢だった。
だが「俺が胸を貸してやる」と強い思いでリングに上がったG1覇者が、負けるわけにはいかなかった。その体重ゆえに負担がかかる相手の膝に集中砲火。手数では下回ったものの、的確な攻撃を続けて体力を奪った。そして最後は、19分53秒。開脚式変形ドライバーからのレインメーカー(短距離式ラリアット)で仕留めた。JONAHの新日本初となるピンフォール負けは、オカダ必勝パターンで味わわせた。
1日に心不全で死去した団体創設者アントニオ猪木さんに届ける勝利だった。両手を大きく広げる自身の「レインメーカーポーズ」だけでなく、試合後は猪木さんのファイティングポーズも決めた。バックステージでは、開口一番「今日の試合もしっかりと猪木さんに届いた」と胸を張った。そして「ああいうでかいレスラーと戦うことは猪木さんもたくさんあった。(創設年の)1972年も2022年も、50年たっても何も変わらない。それがストロングスタイルか闘魂かはわからないけど、そのゴールに何があるのか考えながらこれからもしっかりと戦いたい」と、言い切った。
来年1月4日の東京ドームのメインイベントIWGP世界ヘビー級選手権。王座返り咲きへ、死角はなくなった。