ロマチェンコ、約10カ月ぶり戦地からの復帰戦飾る 2月母国のロシア軍侵攻受け領土防衛軍入隊

約10カ月ぶりの復帰戦に勝利し、インタビューを受ける元3団体統一ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(トップランク社公式インスタグラムより)

<プロボクシング:ライト級12回戦>◇29日(日本時間30日)◇米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデン・Huluシアター◇観衆4586人

元3団体統一ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(34=ウクライナ)が約10カ月ぶりとなる戦地からの復帰戦を飾った。無敗のWBC世界同級8位ジャーメイン・オルティス(26=米国)との同級12回戦に臨み、3-0(115-113、116-112、117-111)の判定勝利をおさめた。21年12月、リチャード・コミー(ガーナ)とのWBOインターナショナル同級王座決定戦に判定勝利以来、約10カ月ぶりのリングで白星をつかんだ。

リングサイドには4団体統一同級王者デビン・ヘイニー(23=米国)が試合視察する中、ロマチェンコは「何が私を突き動かすのか、あなた(ヘイニー)は知っているだろう。ベルト4本だ」と熱い思いを吐露した。リングに上がってきたヘイニーからは「最高のパフォーマンスではなかっただろうが、ロマチェンコが私と戦ったら、もっと良いパフォーマンスが得られるだろう」とエールを送られた。

1回から圧力をかけたロマチェンコは「ザ・テクニシャン」と呼ばれるオルティンスの攻撃を浴び、右目下を赤く腫らした。2回には偶然のバッティングでさらに右目下の負傷を悪化させたものの、3回には相手あごに左ストレートをヒットさせ、5回には連打で攻め、終盤にはボディー攻撃、最終12回にも試合を支配したロマチェンコがジャッジの支持を得た。

ロマチェンコは今年2月、母国のロシア軍侵攻を受けて領土防衛軍に入隊し、6月開催予定だった当時の3団体統一世界同級王者ジョージ・カンボソス(オーストラリア)への挑戦が中止となった。8月に米国に入ってトレーニングを再開し、4団体統一王者の目標を掲げていた。ロマチェンコと契約を結ぶ米プロモート大手トップランク社のボブ・アラムCEOは「すべてのファンが見たいと思う(ヘイニーとロマチェンコの)4団体王座統一戦を実現するため、できる限りのことをする。彼らは世界最高のライト級選手。素晴らしい戦いになる」と後押しを約束していた。