ボクシングのミニマム級で世界主要4団体を制した高山勝成(39=石田)が14日、大阪・寝屋川市の所属ジムで会見した。
昨年度で名古屋産業大を卒業した高山は今年2月に教職課程を修了し、同3月に大阪府教育委員会より高校教諭1種免許(公民)を取得。同時にプロボクサーとしても現役を続け、6月11日にKBS京都ホールでライトフライ級8回戦(予定、相手未定)に臨むことも発表した。
高山は21年5月、WBO世界ライトフライ級タイトルマッチに挑み、同級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に9回TKOで敗れ、2階級制覇に失敗した。以後、試合から遠ざかっている。高山は「引退するのか続けるのか、昨年の12月に自分に聞いた。その結果が『現役続行』でした」。指導する中出トレーナーは猛反対したというが、自分の意志を押し通した。
高山はミニマム級で世界主要4団体を制し、アマチュアで東京五輪を目指したがかなわず。プロに再転向し、約4年9カ月ぶりの世界戦までこぎ着けたがハードルは高かった。しかし、夢をあきらめない。現役を続ける理由を「世界王座奪取です」と明言した。
教員としては、プロボクサーとしての活動も認めてもらえる私学高校の“オファー”を待つ。今年中の就活はないが、6月の試合結果次第ではスッパリ教員の道を歩む選択肢もあるという。
目指す教師像は「金八さんです」と言い、「淀川の河川敷をグレーのスーツを着て、あの歌を聴きながら歩いてましたから」。高山は中学を卒業してプロボクサーへの道を選択し、あらためて高校から入り直し、大学卒業までいたった。「自分にしか伝えられないことはあると思う」と教員の道へも意欲を示す。
学校の理解さえあれば、教員とプロボクサーの「二刀流」を願う。その未来を切り開くのが6月の再起戦。「何を目指すか、戦いながら探っていきたい」。人生の第何章となるのか。あくなき挑戦は続く。【実藤健一】