元WBC世界ライトフライ級王者矢吹正道(30=緑)が5日、こどもの日恒例のスパーリング大会を愛知県大府市内で開催した。
今年で5回目となる。昨年までは名古屋市内の緑ジムで実施していたが、参加希望者が増える一方で今回初めてメディアス体育館おおぶ(大府市民体育館)を利用した。第1回は16人の参加者が、今年は44人だった。
「まずボクシングの楽しさを知ってほしい。弱い子でも勝てるし、こういう経験ができるのも大きいと思っている。大きな舞台だと実力の半分も出せない子もいるから」
ボクシング競技の底辺を支えたい。実際、この大会から巣立ち、高校でインターハイなど全国大会に出場する選手も出てきたという。参加費はメダル代の実費のみ。矢吹が協賛社を集めて実施している。
自身への刺激にもなる。昨年は3月に寺地拳四朗に敗れてベルトを失った直後だった。「負けてしまうと正直、(子どもたちに)合わせる顔がない。恥ずかしかった。だから負けられないと刺激をもらってます」。大会には長女の夢月さんと長男の克羽くんも参加。余計に負けられない。
矢吹は1月にIBF世界ライトフライ級次期挑戦者決定戦でロナルド・チャコン(ベネズエラ)に11回TKO勝ち。次戦は7月にも世界前哨戦を計画する。こどもの日のイベントとして定着してきた大会から、矢吹も再び世界を目指す。【実藤健一】