【K-1】3年ぶり復帰ハッサン・トイが松倉信太郎を42秒殺 初代ミドル級王座トーナメントV

ハッサン・トイ(2019年12月27日撮影)

<K-1:横浜大会>◇3日◇神奈川・横浜武道館

K-1初代ミドル級(75キロ以下)王座決定トーナメントが行われ、ハッサン・トイ(29=トルコ)が優勝し、初代王者となった。V候補だった松倉信太郎(31)を開始42秒殺という圧巻のKO勝ち。左フックで松倉の側頭部を打ち抜き、沈めた。

約3年ぶりのリングで初代ミドル級王座ベルトを巻いたトイは「最高のカムバックになったと思う。ここに立つことが小さい頃からの夢で、今の気持ちをどう表して良いか分からない」と感慨に浸った。

1回戦はダニロ・ザノリニ(ブラジル)に1回KO勝ちし、準決勝はリー・ホイ(中国)に3-0の判定勝ちで決勝へ駒を進めた。1日3戦の過酷なトーナメントを制し「トレーナー、チャンスをくれたK-1に感謝する。これを見てくれている恋人に愛していると言いたい」と感極まった。

オランダ在住のトルコファイターで、欧州だけでなく、中国でもキャリアを積んできた。欧州では圧倒的な試合運びから「ザ・ドミネーター(支配者)」と呼ばれてきた。19年12月のK-1名古屋大会で野杁正明に敗退後、コロナ禍でマッチメークに恵まれず「1度は辞めようと思った」という中、再びK-1からオファーを受け、約3年半ぶりの復帰を決断していた。また今年2月に起こったトルコ大地震で、故郷カイセリは震源地に近くだった。被災で苦しむ母国を勇気づけるK-1王座獲得だったに違いない。