元世界王者・高山勝成2年1カ月ぶり復帰で判定勝利 ダウン喫すも「次に生かせるので楽しみ」

2年1カ月ぶりの再起戦を判定で制した元世界王者の高山(撮影・実藤健一)

<ボクシング:ライトフライ級ノンタイトル8回戦>◇11日◇KBS京都ホール

元ミニマム級で世界主要4団体を制した高山勝成(40=石田)が、2年1カ月ぶりの復帰戦を判定3-0で制した。

12歳下の元フィリピン・ミニマム級王者で同ライトフライ級3位のジョエル・リノと対戦。振り回してくる相手に対し、小刻みなステップと上体の動きでかわしながらジャブを中心に攻めた。6回に右を食らってふらつき、ダウンをとられたが最後まで戦い抜いて判定勝ちを収めた。

「最後まで落ち着いてウエート調整もできた。ダウンしたのも自分にとってはいい経験。次に生かせるので楽しみです」

高山は21年5月、WBO世界ライトフライ級タイトルマッチに挑み、同級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に9回TKOで敗れ、2階級制覇に失敗した。以後、試合から遠ざかり、5月12日に40歳の誕生日を迎えたが心は折れていなかった。

「14歳から始めたボクシングが大好きなんです。(ミニマム級で)4団体をとっても自分が納得していない。脳が健康で気持ちがついていくなら頑張りたい。トレーニング、休養、食事をきっちりやれば戦っていけると思う」

昨年度で名古屋産業大を卒業した高山は今年2月に教職課程を修了し、同3月に大阪府教育委員会より高校教諭1種免許(公民)を取得した。ただ、今後については「ボクシングを頑張りたい」。次戦は9月、さらに12月にも試合を組む計画があるという。

教員についてはボクシングをやりきってからになる。ただ、「その中できっかけがあって子どもたちに教えるとか、学校の理解があって掛け持ちを認めてもらえるなら考えたい」。現状は学校側からのオファーやアプローチはないという。

ミニマム級で世界をとり、アマチュアで東京五輪を目指したがかなわず。プロに再転向し世界戦までこぎ着けたが2階級制覇の夢はかなえていない。それがモチベーションになっている。

試合後は応援してくれた観客に約束した。「今回は勝つことにいっぱいで勘弁してください。その分、次回に期待してください」。第何章を迎えたのか。高山のボクシング人生はまだ終わらない。【実藤健一】