元世界王者矢吹正道、来年1月再起戦へ「刺激になった」井上尚弥4階級制覇をリングサイドで観戦

「世界王座奪還」の看板前でポーズを決める矢吹(矢吹選手提供)

ボクシングの元WBC世界ライトフライ級王者矢吹正道(31=緑)が2日、来年1月の再起を目標に本格的なジムワークを再開していると明かした。

「年明け、1月に復帰の予定で練習しています」

矢吹は5月18日のスパーリング中に左アキレス腱(けん)断裂の重傷を負った。当初は8月20日に世界前哨戦が行われる予定だったが、延期となった。5月末に断裂した左アキレス腱(けん)の手術を終えて名古屋市内の病院を退院。当初は普通に動けるまで4~5カ月かかる見込みとされ、引退も考えたが現役続行を決めた。

「じっとしていられなかった。体を動かさないと気持ち的に落ち着かなかった」と患部を固定する器具を装着した状態でもジムワークを続けた。今はその器具も外れ、テーピングで固めた状態で練習のレベルを上げている。「とにかくあせらずに。本当は走りたいけど危ないんで、ウオーキングにとどめてます」。気持ちを抑えながら、練習に取り組む日々だ。

“モンスター”井上尚弥の4階級制覇をリングサイドで観戦した。「盛り上がりが違う。すごかった。やはりトップレベルだと感じた」と言い、「刺激になりましたよ。またあの華やかな光の下で自分も戦いたいと思いました」。

ボクサー生命を脅かす大けがを負っても、気持ちは折れなかった。少年時代から苦難を乗り越えてきた「元ヤンボクサー」は必ずはい上がる。【実藤健一】