優勝賞金1000万円となるプロボクシングの「井上尚弥4団体統一記念杯」バンタム級モンスタートーナメント準決勝が30日、東京・後楽園ホールで行われる。日本同級2位増田陸(25=帝拳)は5月の1回戦で当時同級2位だった富施郁哉(ワタナベ)を7回TKO撃破し、準決勝進出。シードで待ち構える日本同級王者堤聖也(27=角海老宝石)と激突する。29日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、両者そろってリミット(53・5キロ)よりも100グラム少ない53・4キロでクリアした。
強烈な左ストレートを武器に1回戦を勝ち上がった増田は「ボクシングが楽しくて好きなので。プロでやらせてもらっているからには責任を持って仕上げてきた」と口にした。プロ4戦目で日本王座初挑戦。4戦目での日本タイトル獲得となればは、辰吉丈一郎(大阪帝拳)、井上尚弥(大橋)と並ぶ記録。増田は「明日になれば緊張するとは思いますが今はないです」と大物感を漂わせた。
アマ時代に堤とは対戦経験がある。大学リーグで2年の時、当時大学4年だった堤に判定で敗れた。プロ転向後も2度、スパーリング。今年2月にもスパーリングで拳を交えている。増田は「僕は1度負けているので、だからそういう(リベンジへの)気持ちもあります。ポイントは距離感だと思う。練習しているところを出し切り、KOで勝ちたい。これに勝てば年内にもう1試合(決勝)でやれるのはかなりモチベーションは高いです」と気持ちを高揚させた。
一方、シードだった王者堤はトーナメント初戦を迎える。今年3月、南出仁(セレス)に7回TKO勝ちし、2度目防衛に成功。満を持しての出番となる。堤は「(増田は)素晴らしい左を持っている。過去にやったこともあるので強さも分かっている。左をもらわず僕のパンチを当てていく。10ラウンドあるので、もらって効かされるシーンもあるだろうし、タフな試合になるのは覚悟している」と警戒した。
先月には米国合宿にも取り組んできた。サウスポーの増田対策よりも自身の能力を上げるメニューに集中。フィジカル面とともに、自身のパンチ力にも手応えをつかんできた。「やっていることが正しかったと思った。あっち(米国)の舞台でも戦い気持ちになった」と気持ちも触発されてきた堤は「全部、(増田が)どうやってきても僕のボクシングになるパターン」と王者として風格を漂わせていた。
なお、もう1つのバンタム級モンスタートーナメント準決勝は日本同級12位穴口一輝(23=真正)-同級4位梅津奨利(25=三谷大和)戦となる。この準決勝の勝者が12月に予定されているトーナメント決勝に駒を進めることになる。