プロボクシングWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(30=大橋)が、12月26日に東京・有明アリーナでWBAスーパー、IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)との4団体王座統一戦に臨むことが25日、正式発表された。
横浜市内のホテルで行われた記者会見での井上の一問一答は以下の通り。
-2階級目の4団体統一戦が決まった
井上 ものすごいでかい試合。バンタム級時代はベルトを集めるのに4年以上かかかったが、スーパーバンタム級は5カ月、23年内にクリアできそう。コロナで失われた時間をものすごいスピードで取り戻している。今はメキシコ人パートナーとスパーリングを開始していて、いい練習を積めている。残り2カ月でさらに集中力を増して完璧な状態に仕上げていく。
-統一戦が決まった時の心境
井上 決まった瞬間というのは多分、7月25日にフルトンに勝利した瞬間なのかな。ホッとした安心感はあったが、そこでタパレスがリング上に上がってきて次戦が約束されたときに、気が抜けないなという感覚はありました。
-2階級4団体統一について
井上 世界における偉業だと思っている。史上2人目。その先、日本人がたどりつけない位置まで行きたいなと思っているので、絶対に結果を出したい。
-今までは記録は気にしなかった
井上 今回も記録ありきの試合ではなく、本当に強い相手と戦って勝ちたいという思いで、それを証明するのが4団体のベルト。記録を前面に押し出して戦うのではなく、自分がどこまで強くなれるのかを追い求めていきたい。その試合内容を見せて、結果が出た次にベルトがついてくる。
-タパレスの印象
井上 そんなに見たことはなかった。ゴリゴリのファイターという印象を持っていたが、試合が決まって映像を見直してその印象がすごく変わった。上体の柔らかさ、ディフェンスの良さ、思ってた以上に技術の高い選手だと思った。
-タパレスはパンチ力がある
井上 そこは心配はまったくしていない。パワーはあるけど、それ以上にディフェンス技術は磨いている。致命的なパンチさえもらわなければ問題ない。
-ディフェンスでも完封するつもりか
井上 これは毎試合のテーマですが、何もさせずに、打って打たせない、を取り組んでいるので自然にそんな流れになると思います。
-この試合の注目ポイント
井上 2階級4団体統一がかかる試合になるが、そんな試合でも圧倒的な強さを見せて勝ちたい。KO決着をお見せしたいと思っています。
-フルトン戦前はKO宣言はなかったが、今回、KO決着と発言した理由は
井上 タパレスのスタイルを見る限り、そういう決着になるという予想です。フルトン戦前にそういう発言をしなかったのは、フルトンのスタイル、初めてのスーパーバンタムの戦いもあり、判定で勝つという気持ちでいました。
-スーパーバンタム級最強と言われたフルトンをKOして、その後もモチベーションは保てているか
井上 スーパーバンタム級で強いのと、実績を出しているのは違う。強さで言えばタパレスの方が強い。ハングリー精神も。フルトンはうまさで勝って、結果を残してきた選手。そこが違うと思っている。
-昨年12月のバンタム級での4団体統一戦との気持ちの違いは
井上 今回はタパレスが相手で危機感がある。その点、モチベーションや練習に向かう気持ちは、1年前とはまったく違う。
-1年間で2階級で4団体統一戦が実現した
井上 配信の時代で、日本のマーケットがあるからフルトン戦にしても今回も実現した。そういう時代の波に乗れているのかなと思う。ボクシング人気も10、20年と続いていければ。それには自分が今、最高の結果を出していかなければ。
-2階級で4団体統一してもまだ満足できないか
井上 そこじゃない。結果としてそういう記録がついてきている。自分がどこまで強くなれるか。30歳になって気持ちと体がすごくいいバランスを保ってトレーニングをやっているので、安定感が増した練習ができている。まだ伸びるんじゃないかと感じながらトレーニングできている。
-大橋会長は「伝説の新たな始まり」とこの試合を位置付けていた
井上 毎試合、会長からそんなこと言われているので慣れてきていますけど、4団体統一して、しばらくはスーパーバンタムで戦いたいという自分の考えがある。ほかの強敵に向けて、しっかりアピールはしていきたい。
-階級を上げて減量苦は解消されたか
井上 バンタム級はかなりの減量苦だったので、そこは少し軽減された。7月のフルトン戦で自分の力がさらに生かせる階級だと感じた。ここから1階級上げるのは、試合をしていく中で体と相談しながら決めていきたい。