【ボクシング】日本初きょうだい世界王者誕生!山中菫、元WBOミニマム級王者の兄竜也に続いた

岩川(左)にパンチを浴びせる山中(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:フェニックスバトル109大会>◇12日◇東京・後楽園ホール◇日刊スポーツ新聞社後援

IBF女子世界アトム級タイトルマッチ10回戦で、挑戦者の同級1位山中菫(すみれ、22=真正)が初挑戦で世界王座獲得に成功した。同級王者岩川美花(40=姫路木下)に挑み、3-0(96-94、97-93、99-91)の判定勝ちを収めた。元WBO世界ミニマム級王者の長兄竜也(28=真正)に続き、日本初のきょうだい世界王者となった。なお、国内の兄弟世界王者は亀田兄弟(興毅、大毅、和毅)、井上兄弟(尚弥、拓真)、重岡兄弟(優大、銀次朗)の3例となる。

新王者となった山中は「めちゃくちゃうれしいです。(王者は)めちゃくちゃタフでした。ベルトの重さはめっちゃいいですね」と笑顔。リングサイドで見守ってくれた兄竜也に向け「いつもありがとうございます。兄に少し近づくことができました。今後の目標ですか? しっかり山下会長と練習してきて、もっと上へ行けるように練習していく」と喜んでいた。

6人きょうだいの次女となる山中は小学3年からボクシングを本格的に開始したが、6歳年上の兄竜也が倒れたことに大きなショックを受けた。18年7月の2度目防衛戦後、病院に搬送されて急性硬膜下血腫で一時現役引退に追い込まれた兄を見て「怖い」と1年以上も競技から離れた。しかし長兄の試合動画を目にしながら兄の偉大さ、競技も面白さを再認識し、20年1月に本格復帰してプロの門をたたいた。「妹でもあり、ライバルでもある」と話す兄竜也も会場で応援する中、日本初のきょうだい世界王座を獲得した。【藤中栄二】

◆山中菫(やまなか・すみれ)2001年(平13)11月20日、大阪・堺市生まれ。3歳からグローブを握り、小学3年からボクシングを開始。相生学院高卒業後の20年7月にプロテスト合格し、同年12月、4回判定勝利デビュー。6戦目でWBOアジア・パシフィック女子アトム級王座獲得し、23年4月に初防衛成功。6人きょうだいの次女で、長兄竜也は元WBO世界ミニマム級王者、次兄大貴さんも元プロボクサー。身長146センチの左ボクサーファイター。

◆ボクシングきょうだい世界王者メモ 山中竜也、菫が日本初。海外ではフンドラきょうだい(米国)が有名で、身長197センチの兄セバスチャンが22年4月、WBC世界スーパーウエルター級暫定王座を獲得し、妹ガブリエラが23年10月、IBF女子世界フライ級王座を奪取した。また兄の元WBA世界ヘビー級王者ダニエル・デュボア(英国)に続き、妹キャロラインが女子ライト級で世界挑戦間近だ。なお、姉妹世界王者も存在し、セラノ姉妹(プエルトリコ)が有名。姉シンディが元WBO女子世界フェザー級王者で、妹アマンダは女子世界7階級制覇を達成している。