<こんな人>
新日本プロレスは19日、団体の“顔”オカダ・カズチカ(36)が今月31日付で契約満了により退団すると発表した。長きにわたり日本プロレス界をけん引してきた「レインメーカー」は今後、米マットへ挑戦するとみられる。2月はフリーの立場で新日本に参戦。11日の大阪大会では「社長」棚橋弘至とのシングル戦に臨み、23、24日の札幌大会が、最後の新日マットとなる。
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新日本プロレスを愛しているからこその決断だった。オカダはかねて「新日本プロレスの戦いは海外にはない。それを届けたい」と話していた。ともに率いてきた棚橋が社長に就任したタイミングでの退団は、団体にとって大きな損失になることは必至。それでも“日本プロレス界の顔”として世界へ打って出ることに意義を感じたのだろう。
プロレスの力を信じてきた。WBCやサッカー日本代表など他競技の活躍をくまなくチェック。刺激を受けるとともに「俺らにもできる。プロレスのパワーを見せたい」と炎を燃やしてきた。格闘技界の“世紀の一戦”那須川天心-武尊戦が行われた際は「ああいう影響力のある人、『周りが騒ぐから見てみよう』と思える人に僕がなれれば」と力強く夢を明かしていた。
22年1月には「プロレス界では僕以上の経験をした人はいない」と話していた。日本のマットでは全てをやり切った思いが、一層強くなったのかもしれない。「1度味わったら止まらない」と、飽くなき探求心を示してきた男にとって、さらなるステップアップを求めて海を渡ることは必然ともいえる。1つ確かなのは、今回の決断の土台には、日本プロレス界発展への強い使命感があることだ。【勝部晃多】