<全日本プロレス:後楽園大会>◇9日◇東京・後楽園ホール
メインイベントで世界ジュニアヘビー級王座戦が行われ、挑戦者の“ビジュアル系パンク”ライジングHAYATO(25)が30分近い死闘の末、王者・田村男児(だん、24)を下してうれしい初戴冠を果たした。
序盤は王者のパワーの前に圧倒された。エプロンサイドに落とされ、場外の床にボディスラムでたたきつけられた。リングではショルダータックル、ラリアットで、その177センチ・85キロの細身の体を吹き飛ばされた。
だがSNSに記した「俺は俺を諦めないよ」の言葉どおり、必死に王者に食らいつき、気持ちのこもったチョップで反撃した。
HAYATOは田村のラリアットや雪崩式デスバレーボムを受けながらも耐え、終盤に頭部へ反撃のトラースキックを連発。最後は人でなしドライバーから26分49秒、英国パンクムーブメントの象徴的バンド「セックス・ピストルズ」のメンバーの名を冠したシド・ヴィシャス(トップロープからのライオンサルト)につなげ、3カウントを奪った。
試合後、HAYATOがリング上から感謝の言葉などを述べていると、みちのくプロレスを退団したばかりのMUSASHIが登場。「お前の初防衛戦の相手は俺だ!」と王座挑戦を直訴した。
愛媛プロレスと全日本プロレスの2団体に所属しているHAYATOは「このタイミングで来て、その言い方。正直、好きじゃないね。でも、1つだけ、ちょっとだけ好きなところがあった。俺は(もともと)愛媛プロレスで、全日本プロレスに出てから1年以上、ベルトに挑戦できなかった。でも全日本プロレスに参戦してすぐこの世界ジュニアに名乗りを上げる。そういうところは嫌いじゃないよ」と答え、30日大田区総合体育館大会で対戦する見通しとなった。
HAYATOはその後「とんだ邪魔が入ったけど、話したいこと話すよ。やっとの思いで手に入れた恋人、この世界ジュニアと一緒にこれからパンクな全日ジュニアをつくっていくよ」と宣言。そして「全日本プロレスは会社のレベルじゃ負けても、試合のレベルじゃ絶対に負けないから。また全日本プロレスと俺に会いに来てね。レッツ・パンク!」とファンに呼びかけた。【千葉修宏】