<東京女子プロレス>◇25日◇後楽園ホール
元気いっぱいの「アニキ」が“男泣き”した。第11回プリンセスカップで、初出場の水波綾がタッグパートナーでもある愛野ユキに勝利し、初優勝を果たした。試合後はプリンセス・オブ・プリンセス王者の渡辺未詩に挑戦表明。9・22幕張大会での対決が決定した。
「キャリア17年目、だけど人生何があるか分からない」と喜びを爆発させると、会場からのアニキコールに珍しく涙を見せた。19年に年内での引退を表明したものの、秋のAEW参戦でプロレス熱が再燃。その後はフリーとして東京女子のリングにも上がるようになった。「若い選手がいっぱいいる。その選手たちが今の水波を作り上げている」と仲間であり、ライバルに感謝した。愛野の優勝を願うファンも多く、アウェーの状況。それでも熱い思いのある団体だからこそ、頂点に立ちたいとの気持ちは強く、リング上に呼び出した渡辺へ「挑戦させてくれー」と叫んだ。
決勝の相手は昨年末にタッグ王者に輝いたパートナーの愛野だった。タッグ結成時は負けて涙する愛野を励まし、王者まで引き上げた。そんな2人が、出会った後楽園で初めてシングルで激突。これまでの思いを胸に「行くぞー」と気合を入れ、開始から激しくぶつかり合った。ショルダータックルから、代名詞の逆水平で「食らっとけ-」と雄たけびを上げ、攻め続けた。中盤は愛野の逆襲を受けるシーンも見られたが、重量感のある強烈なエルボーなどで流れをつかみ、最後は豪快にリングに沈めた。
試合後は悔し涙を流す“妹”へ「これで終わりじゃないよな。その悔しい顔がもっと強くなる第1歩だと思っている。もっと強くなれ、ユキ!」とエール。成長を見届けてきたアニキらしく力強く送り出した。「みなさんのアニキコールは宝物」。2年前に初めて東京女子のリングに上がったときの相手が渡辺だった。「度胸の据わっているチャンピオン。それでも必ず、必ず取ってやる」。衰えを知らない36歳は、もう一つの大きなタイトルに向けて、これからも真っすぐに突き進む。