タクシー強盗などで2度の収監、計11年も刑務所で暮らした健文トーレス(36=TMK)が、まずはアジア王座を目指す方向性が29日、分かった。
健文は8月24日に大阪・吹田市内で行われた興行で17戦無敗(13KO)のWBO世界スーパーフライ級1位で東洋太平洋同級王者のKJ・カタラジャ(29=フィリピン)と対戦。判定2-1で勝利を手にした。
日本での試合は約8年ぶりだった。次戦は世界挑戦を狙ったが、現実は厳しく発表された最新のランキングも試合前から1ランクだけ上がったWBO同級10位にとどまった。
健文は「まあ、がっかりした部分もありますが仕方ない。それを踏まえて今後の戦略。周りにどうこう言われないところまで(世界ランクを)上げていくしかない。(世界挑戦に)絶対たどり着くと信じてやりますよ、俺は」。
デビュー時から「天才ボクサー」「必ず世界王者になれる男」と期待されながら、人生を暗転させた。「(悪い)仲間といる方が居心地がよかった」。強盗など犯罪を繰り返し6年半+4年半の刑務所暮らし。それでも「やっぱり俺にはボクシングしかない」と旧知の亀田和毅を頼り、TMKジムに所属して再起を図っている。
WBOアジアパシフィック、東洋太平洋のスーパーフライ級王座をターゲットに次戦の交渉を行っている。「少しずつでも、自分が世界に挑戦できる力を証明していきたい」。社会的に更正を目指す人たちからも絶大な支持を得ているという。塀の中から世界王者へ。その夢をあきらめず、突き進んでいく。