【RISE】泣かないキックボクサー数島大陸が松本天志に快勝 涙声も「汗が垂れてきたと」

泣かないキックボクサーのはずの数島大陸(右から2人目)だが、試合後は涙目で勝利をかみしめていた

<RISE:186大会>◇23日◇東京・後楽園ホール

メインイベントのフライ級(-51.5キロ)3分3R延長1Rで、前同級王者・数島大陸(りく、22=及川道場/同級1位)が、ここまで3連勝中と波に乗っていた難敵・松本天志(20=TARGET SHIBUYA/同級2位)と対戦。1Rに2度ダウンを奪って、見事判定3-0(28-27、30-27、30-26)で勝利した。

王者だった昨年11月の初防衛戦で、那須川龍心に1R、自身初となるKO負け。この日の再起戦では、23年10月に1度勝っている松本が立ち上がりからリベンジに燃えて襲いかかってきた。那須川戦の1Rが頭をよぎったが「相手というより自分自身に勝てた」という数島は冷静に反撃に転じ、右フックから左ストレート、そしてさらに左を当てて最初のダウンを奪取。そのすぐ後にラッシュをかけて2度目のダウンを奪った。

2R以降、松本の執念の反撃にあい、3Rにはボディを効かされた。「試合中に効いたことなかったんですけど初めて効いて。『うわぁ、めっちゃ痛いわぁ』って正直思ったんです」となったが、ここでも自分に打ち勝ち、逆に3R中盤から強烈な左を何度も当てて、松本を棒立ちにさせる場面もあった。そして判定勝利をものにした。

“キックボクサーは泣かないぜ”がキャッチフレーズだが、試合後のマイクでは最初から涙声だった。そのくらいこの再起戦にかけていた。記者会見では「最近ほんまに『泣かない』って言うて、結構泣いてまうから。『泣かない』って言ってるのが恥ずかしいぐらいなんですけど。フライ級の中で一番泣いてるんちゃうかっていうくらい僕、泣いてる回数めちゃめちゃ多いですよ」と振り返り、「今日はちょっと汗がいっぱい垂れてきたと思ってください」と笑顔を見せ、無理やり泣いていないことにした。

“神の左”と名付けられた強烈な左パンチが武器。それについても「最近は『だいぶ神の左なくなってきてるな』って言われたんで。KOはできなかったけどダウンは奪えたんで、久しぶりによみがえってきたかと思います」とジョークを交えながら手応えを口にした。

今後は海外の強豪らと数試合戦い、周囲を納得させた上で、年内には那須川とのリベンジマッチに臨みたいという。数島は「これから僕は逆襲していくんで。これからも僕の戦いと花言葉に期待して、楽しみにしていてください。キックボクサーは泣かないぜ!」と会見を締めくくった。

ちなみにこの日、数島がファンに披露した花言葉はバラで「愛」の意味があるという。ただ、これについても「僕は違うこと言おうと、めっちゃ考えてたんですよ。試合終わったら(考えていたことが)飛んでもうて。うわぁ、どうしようって。バラって僕、(過去に)3回ぐらい言ってるんですよ」と明かした。いかにこの日の勝利がうれしかったかを物語っていた。