<プロボクシング:U-NEXT BOXING2大会>◇13日◇東京・両国国技館
21年ボクシング世界選手権で日本人初の金メダルを獲得した坪井智也(28=帝拳)が鮮やかなプロデビューを飾った。WBOアジア・パシフィック・バンタム級2位ブーンルエン・ファヨン(26=タイ)と拳を交え、2回2分34秒、TKO勝ちを収めた。
勝利(14勝)がすべてKOという強打のブーンルエンを攻略し、2回に連打からの左フックでダウンを先制。さらにラッシュし右ストレートでダウンを追加し、レフェリーストップに追い込んだ。坪井は「本当はしっかり8ラウンドをやりたかったが、僕にとって足りないパンチをしっかり打ち込むことはできた。先を見据え、(所属ジム)本田(明彦)会長にご指導いただきながら世界を見据えてやっていきたい」と決意を新たにした。
24年5月、体調不良を理由にパリ・オリンピック(五輪)世界最終予選の出場を断念し、同6月にアマチュア引退を表明。当初、現役の第一線から退くつもりだったという。「一時期は本当に引退するつもりで、練習せずに後進の指導をしていた」と振り返るが、同10月、現WBA世界バンタム級王者堤聖也(角海老宝石)に頼まれ、スパーリング相手を務めたこともプロ決断を後押し「まだボクシングをやりたい」と、帝拳ジムの門をたたいた。
A級(8回戦以上)プロテスト受験&合格は12年ロンドン・オリンピック(五輪)男子ミドル級金メダルで元WBA世界同級スーパー王者村田諒太以来2人目。村田同様、国際大会での実績が認められ、A級受験が可能だった。村田はA級ライセンス保持でデビュー戦が6回戦(B級)。B級ライセンスながらも特例A級デビューは井上尚弥ら過去9人いる。坪井のA級ライセンス取得でA級デビューするのは日本初だった。
今月25日には29歳の誕生日を迎える。坪井は「年齢は気にしていないが、最短で早く世界王者になれるように」と目標を掲げる。今後を問われ、坪井は「早めにできれば、世界を目指したい。ただ本田会長の用意してくれた試合をこなしていけば、おのずと世界が見えてくる。先を見すぎず、足元をしっかりみてやっていきたい」と決意を新たにしていた。