プロボクシングIBF世界スーパーフェザー級3位力石政法(30=大橋)が5月28日、横浜市のBUNTAIで同級1位エドアルド・ヌニェス(27=メキシコ)との同級王座決定戦に臨むことが17日、発表された。WBO世界バンタム級王者武居由樹(28=大橋)が同級8位ユッタポン・トンデイ(31=タイ)との2度目防衛戦に臨むカードとのダブル世界戦となる。
同日には武居とともに横浜市内のホテルで会見に臨んだ力石は「僕の階級はなかなか世界戦を組める階級ではない。やっとこの時が来たかと。世界王者になるために30年間、生きてきたので、本当にチャンスは1度しかないと。しっかりと、バチッと取る。この世界戦は人生の集大成ですね。本当にこの試合に勝ったらいつ死んでもいいというぐらいの意気込み」と力強く宣言した。
1月下旬、同級王者だったアンソニー・カカス(英国)が王座返上したことを受け、IBFから両者による王座決定戦の指令が出ていた。力石は24年6月、LUSH緑ジムから大橋ジムに移籍。同10月にフィリピン・フェザー級王者アルネル・バコナヘ(フィリピン)を2回KO撃破し、ジム移籍初戦を飾って世界戦準備に入っていた。
力石は「(スーパーフェザー級は)年々、より挑戦が難しい階級になっている。今は軽量級の日本人は王者だらけで盛り上がっているが。中量級はなかなか王者がいない。僕が最初に中量級の日本人で活躍できるという先駆けになれればなと思う」と気合十分。所属ジムの大橋秀行会長(60)は「ジム移籍2戦目で世界戦なんて運を持っている。実力はもちろん大事だが、次は運。持っていますよね。交渉で日本で試合できることにもなったし」と大きな期待を寄せた。
ベルトを懸けて拳を交えるヌニョスは通算27勝のすべてがKO勝ちというKO率96%のハードパンチャー。力石は「振り回してくる選手ではなく、うまくボディー攻めをしてくるので。嫌なタイプのKOパンチャー。対策はめっちゃしている。100パターンぐらい対策がある。内容は内緒」と万全の対策を練っている。
兄のIBF世界ライトフライ級王者矢吹正道(32=LUSH緑)との兄弟同時世界王者を目標に掲げている力石。兄は3月29日にIBF世界フライ級王者アンヘル・アヤラ(24=メキシコ)に挑戦する。試合当日は兄の試合でセコンド入りという力石は「兄が勝たないと。ライトフライ級のベルトは保持しているだが、持っているつもりはないと言っている。兄が勝たないと兄弟同時王者の夢はなくなる。まずは兄に絶対に勝ってもらいたいと思う」と兄弟の結束感で成し遂げる構えだ。
17年7月のプロデビューし、約7年10カ月でつかんだ世界初挑戦。力石は「負けたら辞めます。それは全然、プレッシャーはならない。もともとボクシングは好きではない。元々、やらされたスポーツ。表面上ではボクシングは嫌いと言っているが、心の底ではずっと生活の1部で、好きなのかもしれないが…。負けて辞めたら世界1周でも。勝ったら横浜にマンションを買う」と笑顔で不退転の決意を口にした。【藤中栄二】