プロボクシングIBF世界バンタム級王者の西田凌佑(28=六島)が「踏み台にはならない」と宣言した。WBC世界同級王者の中谷潤人(27=M・T)との王座統一戦(6月8日、東京・有明コロシアム)が18日、都内で発表された。
当初は指名挑戦者との防衛戦の可能性が高かったが、西田は「ベルトにこだわりはない。王座を返上しても中谷選手と戦いたかった」と中谷戦にこだわった。理由は「自分は世界チャンピオンだけど(評価は)一番じゃない。一番の選手に勝ちたい」。最終的に王座統一戦が決まったと聞いたのは会見前日の16日。「やっぱり統一戦の方がうれしい。ベルトがかかっている方が盛り上がります」と表情がほころんだ。
大方の予想は3階級制覇した中谷が圧倒的有利。「(相手は)どの距離でも戦える。一番(すごいの)はパンチ力。評価が高いのは分かっている」と西田。それでも「自分は今までも大森将平戦や比嘉大吾戦など不利予想が多かった。勝てないだろうと言われた試合で勝ってきたので、周りの声は気にならない。自分のやるべきことをやるだけ」。すでに中谷を想定したサウスポー相手のスパーリングを100ラウンド以上消化。今後は2階級上のフェザー級の世界ランカーを米国から招聘(しょうへい)して対策に万全を期す。
来春に4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32=大橋)との東京ドーム決戦が計画されている中谷にとって、王座統一戦は井上戦へ向けたアピールの場という位置付も、西田は「負ける気はない。踏み台になるつもりはない」。勝てば中谷に代わって井上の対戦候補に浮上するが「(井上と)やりたい気持ちはあるけど、中谷選手はそんなに簡単に勝てる相手ではない。これが最後だと思ってやります」と、退路を断つ決意で大一番に臨む。【首藤正徳】