プロボクシング前WBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(36=志成)が約5カ月間の試合延期をプラスにとらえ、再戦を制する構えだ。
5月11日、東京・大田区総合体育館で、同級王者フェルナンド・マルティネス(33=アルゼンチン)に挑戦する。28日には東京・目黒区の所属ジムで、ジム新会長に就任する佐々木修平トレーナー(39)とともに練習を公開。軽めのシャドーボクシングを披露し「ここまで、日本で練習し、コンディション作り、調整をして、すごく良い状態に仕上がっていると思う」と手応えを示した。
昨年7月7日の初対決以来、約10カ月ぶりのマルティネスとのリマッチとなる。当初は昨年大みそかに組まれていた再戦だったが、マルティネスが来日後にインフルエンザとなって試合前日に中止されていた因縁カードだ。さらにマルティネス対策を行う時間が増えた井岡は「試合に向けての自分たちの考え方、対策もより落とし込めたと思っている。自分自身も成長しないと彼に勝つこと、上回ることができないと思うので」と強調。佐々木トレーナーも「準備期間が増え、さらに緻密な良いトレーニングができたと思う」と手応えを示した。
マルティネス対策のため、約1カ月間、メキシコからIBF世界同級5位アルヒ・コルテス(30)を練習パートナーを招聘(しょうへい)した。23年9月に現WBC世界バンタム級王者中谷潤人(M・T)、22年9月に前WBC世界スーパーフライ級王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)とも対戦経験があるコルテスらと拳を交えて実戦調整。約100ラウンドの総スパーリング数に到達した。
過去に井岡はフアン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)、ドニー・ニエテス(フィリピン)、ジョシュア・フランコ(米国)と3度のリマッチを経験し、全勝している。今回はさらにマルティネスのデータをインプットして戦う再戦となるだけに井岡は「再戦はお互い戦ったデータベースがあるので、最大限を生かして。今回、新たに考えているところとか、戦略的なところをしっかりとはめ込んでいきたい」と自信の笑みを浮かべていた。【藤中栄二】