全日本プロレスは19日、都内で記者会見を開催し、6月1日仙台大会(宮城・仙台サンプラザホール)の全対戦カードを発表。18日の大田区大会で世界ジュニアヘビー級王座を初戴冠した吉岡世起(37)が、試合後に挑戦を直訴した田村男児(25)を相手に初防衛戦を行うことが正式に決まった。
試合に向けて挑戦者の田村は「相手は速くて、トリッキーな動きをして、翻弄(ほんろう)するスタイルだと思うんですけど。やっぱり僕は真正面から行くしかないなと思ってます。今までやってきたものがあるので、その真っすぐな部分を…それを今変えてしまうと今までのものがうそになってしまうので。やっぱり僕はひたすら真っすぐ行くだけです。相手に翻弄されようが、それを上回ってぶつけるだけだと思っています」と意欲を示した。
一方の王者吉岡は「相手のスタイルというのは、ジュニアにあるまじきパワー。ただ、それは昨日、僕の試合の解説にくっついてくれた師匠(近藤修司)、僕の師匠と同じようなスタイルなので、そこに対する対策は多分できていると思います。ただ、誰よりも真っすぐ来る、野球で言えば、剛速球を投げるような選手だと思っているので、僕はそれを正面から受け止めたいなという気持ちと、それをうまくかわす変化球の大事さというのも、ちょっと教えたいなと思っています」と話した。
吉岡は18日の大田区大会でタッグチーム「むーちゃんせーちゃん」のパートナーでもあるMUSASHIを倒してベルトを奪取した。会見では「相手がむーちゃんだから、絶対負けたくないっていう気持ちはお互いにあって。お互いが多分どんどん高め合ってというか。本当に意地ですね。体力も気力も限界を超えたところに行けたのは。相手がむーちゃんだったから」と振り返り、「今、僕がいた12年前の全日本ジュニアを今の選手、(佐藤)光留さん以外、知らないと思うので。その全日本ジュニアのエキスを持って。僕、今の全日本ジュニアの中で年齢的にはちょっと上の方だと思うんですけど、誰よりも体を張って、最前線で戦うようなチャンピオンでいたいと思います」と王者としての未来図を思い描いた。
一方の田村は王座を獲得できたあかつきには「前回(戴冠時)やれなかったこと。また(王座を)取ることがあれば、他団体でもいろんなところで体を張ってやっていきたいなと思います。これが全日本ジュニアだというのを僕なりに見せていきたいなと思っています」と、他団体でも防衛戦を行いたい意向を示した。【千葉修宏】
○…吉岡は12年前に練習生として全日本に入団。だがデビュー前にWRESTLE-1に移籍した。この日の会見では当時のことについて「(分裂騒動に)巻き込まれたから僕が何も悪くないとは、僕は思ってない。やっぱり罪悪感はあります。でも後悔はない。その時に僕を東京に呼んでくれた人たちがWRESTLE-1を作ってそっちに行くってなったら、ついていくのが僕は筋だと思ってたので。そこに後悔はないですけど、ずっと心に引っかかりはあった」と説明。ベルトを巻くことで“引っかかり”は取れたか? と聞かれると「ベルトを取ったこともそうですけど、ベルトを取った時の全日本プロレスファンのお客さんの反応で少しそれが取れた気はします」と笑顔を見せた。