19日世界戦失神KO負けの佐々木尽「勝つか学ぶか」元世界王者大橋秀行氏の言葉を借り再起誓う

19日の世界初挑戦で5回KO負けした佐々木尽が会見

19日の世界初挑戦で5回KO負けを喫したプロボクシングWBO世界ウエルター級2位佐々木尽(23=八王子中屋)が25日、都内で記者会見した。所属ジムの中屋一生会長(46)、指導を受ける中屋広隆トレーナー(71)の同席にもと、同級王者ブライアン・ノーマン(24=米国)に挑戦し、計3度のダウンを許して失神KO負けした試合を振り返り、再起を誓った。

神妙な表情でマイクを握った佐々木は「勝利をお見せすることができず申し訳ない気持ちでいっぱいです。本当に応援していただいた方に感謝の気持ち。自分は絶望していない。無理だと思ったらもう辞めている。いけると思ったので、希望が見えている限りやる。ぜひ世界ベルトを持った姿を本気でみせたい気持ちがある」と世界再挑戦へ、現役を続ける意向を示した。

試合後、担架で運ばれて病院に救急搬送され、予定されていた記者会見をキャンセル。精密検査の結果、脳に問題はなかったものの、試合後は断片的に記憶がぬけていた状態だった。佐々木は「試合したことは体は覚えていた感じ。気が付いたら病院で起きて何をしていたのかとなった。とんでいた記憶はそれぐらい。徐々に記憶が戻ってきて。1日ぐらいで全部戻っていた」と問題ないことを強調した。

ノーマン戦を振り返った佐々木は「ボクシングスキル、実力の差を感じた。ノーマン選手は攻撃しながらディフェンスが入っていて、ディフェンスしながら攻撃が入っていた。自分は攻撃とディフェンスが分かれていた。パンチの乗せ方もうまかった。フィジカル、スピード、パワーの差は感じなかった。正面からぶつかった時、自分のパワーは20%ぐらいにさせられ、向こうは100%だった。一般的に見れば相当な差があるとは思うが、今回、味わったものを自分が吸収すれば追いつく、勝てるかもしれない。そういう実感がわいた」と収穫を口にした。

1回に2度のダウン、5回に左フックで大の字で倒れる失神KOの展開だった。佐々木は「1回で効いていて2回で足に力が入らずにフワフワしていた。リングに上がって勝てると思っていた。ダウンした後も面と向かってやっていけるなと思った。でも負けてしまって…これがボクシング。まだレベルが低かった。まず、すべてのおいてディフェンス」と厳しい表情を浮かべた。

もともと「ユース世代(23歳以下)で王座を取りたい」という目標を掲げていたが、困難となった。欧米人の平均体格で、過去同級の日本人世界王者はいない。世界再挑戦の道は決して平たんなものではないが、佐々木は「決められた試合に1つ1つ勝っていき、しっかりと自分をアピールしていく。そして世界再挑戦したい。技術の差を磨いていければ、ウエルター級世界王座を取れると思っている。今は絶望の状態かもしれないが、早く(世界王座を)取った姿を早く見せたい気持ちが強い」とキッパリ。中屋会長は「まずはゆっくり休んで、リフレッシュした状態で今後について話し合いたい」と今度の方針を示した。

佐々木は「今回は『勝つか負けるか』ではなく『勝つか学ぶか』とSNSで書いた。それは自分の言葉ではなく(元世界王者の大橋ジム)大橋(秀行)会長の言葉。ユーチューブで大橋会長のドキュメントを見ていた時に言っていた。それを見て僕は救われた。確かにそうだなと。負けたが、学びが大きくて、その通りだなと。本当に感謝しています。今回は結果は出せなかったが、いつか結果を出してみなさんの笑顔を見たい気持ちでいっぱいです」と決意表明していた