帝京高校サッカー部出身のヘビー級ボクサー大沼ケン(20=角海老宝石)がトーナメント制覇へ、勢いづく初勝利を狙う。8日、東京・後楽園ホールで開催される優勝賞金の1000万円の「フェニックストーナメント・アジアヘビー級チャレンジカップ」2回戦でファン・ジャーイー(22=中国)と拳を交える。7日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、95・7キロでパス。ファンは101・5キロだった。
プロデビュー戦となった5月のトーナメント1回戦ではフセイン・ロットフロ(天熊丸木)と1-0の判定引き分けで、優勢点による勝者扱いで次戦にコマを進めた。大沼は「勝ちにこだわることを意識している。KOとか判定とか関係なく、勝つことだけ。めちゃくちゃ(勝ちへのこだわりが)あって、そのために練習してきた」と気合十分。デビュー戦では最終4回にスタミナ切れしたこともあり「見苦しいところをみせてしまった。そこも修正してきた」と自信の表情を浮かべた。
対戦相手のファンは優勝候補だった元K-1ファイター星龍之介(大橋)を1回TKO撃破した強敵となるだけに、大沼も実績十分の練習パートナーとスパーリングを積んできた。ヘビー級の元3冠(日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック)王者で元K-1同級王者でもある京太郎(39)との実戦練習で心身を鍛え抜いた。大沼は「京太郎さんにすべてを教えてもらった。前回よりも恐怖心や緊張感はない。今回の方が絶対に良い勝ち方ができると思う。勝ちます」と何度もうなずいた。
小学1年からサッカーを開始し、身長193センチの大型FWとして活動したが、帝京高では2度、右ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂してリハビリ生活が中心だった。サッカーを引退し工学院大進学後、友人に誘われてボクシングを開始。競技歴は1年ほどだが「団体競技と違って個人競技で緊張感が違う。1発で終わるのでそこの気合の入れ方も違う。今はボクシングがあって最高。生きがいを感じているし幸せ」と気持ちを高揚させながら、ボクシング初勝利に向けて集中していた。