【ボクシング】アマでも練習中に事故 39歳男性が意識なく集中治療室で治療 日本連盟が発表

練習中の事故について発表した日本ボクシング連盟の仲間達也会長(撮影・松本航)

アマチュアボクシングの競技統括団体である日本ボクシング連盟は22日、東京都連盟で会員登録をしている選手の練習中に事故が起きていたことを発表した。都内で記者会見を開いた。

8月8日に都内のジムで練習していた39歳の男性が、3分3ラウンドのスパーリング後に座って休んでいたところ、声かけに反応がなく、千葉県内の医療機関に搬送された。急性硬膜下血腫で現在も集中治療室(ICU)で治療が続いており、意識が戻っていない状況。仲間達也会長は「一刻も早い回復をお祈り申し上げたい。アマチュアはプロよりも試合の安全対策は厳しく行っているが、練習中の安全管理は共通の課題と実感しています」と思いを口にした。

男性は08年の練習中に小さな硬膜下血腫による、経過観察で入院したことがあったという。今回は11年ぶりの競技復帰を目指してスパーリングを再開した直後の事故だったが、アマチュアの規定では外傷歴があった場合には競技引退となるはずだった。仲間会長は「いろいろなことを、すり抜けてしまっていた。おそらくご本人は『ボクシングができません』と、誰かに言われたことがない状態だったと思う」と分析した。

現在は初めての試合出場前にCTまたはMRIの画像検査をする初回検診を行い、以降の年次検診では選手の費用負担などを鑑みて、画像検査は必須ではない。今後については「競技歴が5年以上空いたり、現在は40歳まで競技ができますが、35歳の段階では画像検査をし、ボクシングのできる状態であるかを確認した上で、参加の可否をチェックしたい。スパーリングも、検診の後にしたい。試合よりも練習は医療体制がしっかりしておらず、監督責任者が誰かも、試合よりは明確になっていない。最もリスクが高い。『検診を受けた上で実戦(練習)の復帰をしてください』という形で定めるのは、1つの抑止力になると思う」などと再発防止策を整えていく。

プロボクシング界では8月2日に東京・後楽園ホールで行われた興行で、東洋太平洋スーパーフェザー級王座に挑戦した同級5位の神足茂利さん(M・T)、日本ライト級挑戦者決定戦に出場した同級4位の浦川大将さん(帝拳)が試合後に開頭手術を受け、経過観察中に亡くなっている。【松本航】