【RISE】11・2両国大会を控えるYURAとメイソンがVASILEUSジムでガチスパー

VASILEUSジムでトレーニングした宇佐美秀メイソン(左)とYURA(C)RISE

立ち技打撃格闘技のRISE(ライズ)は29日までに「RISEワールドシリーズ2025FINAL」(11月2日、東京・両国国技館)に出場するYURA(22=ダイアタイガージム)と宇佐美秀メイソン(24=team VASILEUS)の調整リポートを公開した。

  ◇  ◇  ◇

YURAとチャド・コリンズの一戦は今回のGLORY×RISEラスト・フェザーウェイト・スタンディングトーナメント(-65キロ)2回戦の最注目カードと言っていいだろう。

YURAはBreakingDown(ブレイキングダウン=BD)とRISEを股にかけて戦う異色のファイター。ブレイキングダウンでは初代フェザー級王者として戦う一方、プロのリングでも17戦16勝(8KO)1敗の成績を残す本格派で、トーナメント1回戦ではコン・デシャンに圧巻のKO勝利を収めた。

対するチャドは現RISE世界スーパーライト級王者で、GLORY世界フェザー級王者にして昨年のGLORY×RISEフェザー級GP制覇を成し遂げたペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ)にも勝っている世界のトップ中のトップ。8月のRISE世界スーパーライト級王座防衛戦では原口健飛を判定で下した。

BD王者で、勝率94%を誇るYURAとは言え、プロでの王座戴冠歴はなし。逆にチャドはRISE世界王座を含め、3つの世界タイトルを獲得してきた強者で、下馬評ではチャドが圧倒的有利と見られている。

大番狂わせを起こすべくYURAが訪れたのは、武尊や野杁正明らを擁するVASILEUSジム。普段は宮崎で練習しているYURAは試合の度に九州以外のさまざまなジムを回り、今回はVASILEUSでの武者修行となった。

これまでに何度も同ジムに足を運んでいるYURAだが、今回の目的は宇佐美秀メイソンとスパーリングすること。宇佐美もYURA同様に今大会に出場し、RIZIN韓国大会で引き分けに終わったジョ・サンへとの対戦を控えており、お互いにタイミングが合った形で2人のスパーリングが実現した。

同時期にONEでの試合を控える武尊や野杁らが見守る中で行われたスパーリングは一言で言うと“バチバチのガチスパーリング”だ。両者は1回から実戦さながらの強度で真っ向から打ち合い、互いのパンチやヒザ蹴りが激しく交錯した。

通常ジム内でスパーリングをする際、どちらかが壁に詰まればブレイクするものだが、VASILEUSでは周りがストップするまでスパーリングを続行するので一瞬も気がを抜けない。

そして最終3回に入るとメイソンが「視界が狭くなるから」という理由でヘッドギアを外し、YURAもそれに呼応。3回はお互いヘッドギアなしで打ち合いを繰り広げ、ジムにいた選手たちが全員が手を止めて2人に見入るほど、スパーリングは熱を帯びたものとなった。スパーリングを終えた2人のコメントは以下の通り。

YURA「今まで軽くマススパーをやることはあったんですけど、いわゆるガチスパーは今回が初めてだったんですよ。やっぱりメイソン選手は強かったですね。ジャブはいい感じに当てられたんですけど、それ以外の部分では修正するところが多かったです。今日のスパーリングでも次の試合に生かせそうなものがたくさんありました。

(VASILEUSに来る理由は?)今回はスケジュールが合わなかったんですが、与座(優貴)さんや近い階級で強い選手がいるので、その選手たちと練習するのが目的です。(得られるものは)気持ちと試合に近い感覚ですね。今日のスパーリングを見てもらっても分かる通り、ここではいわゆるガチスパーをやっていて、試合感覚で最後まで気を抜かずにやることが出来ました。この感覚は普段の練習では手に入らないものですね」

宇佐美秀メイソン「YURA選手がパンチが強いのは知っていましたけど、ちゃんと肌を合わせて(トータル的に)強いんやなと思いました。僕がウエルター級(67.5キロ)、YURA選手がスーパーライト級(65キロ)で、YURA選手に『階級を上げてもいけるな』と思われるのが嫌だったんで、それでちょっと自分的には熱くなりすぎちゃいましたね。

最近は冷静さを保てるように、自分のペースで試合を運ぶことを意識して練習しているんですよ。自分は冷静になれないことが多くて、實方拓海戦は冷静に力まずにパンチを打てたんですよね。どうしても強いパンチだけになると倒せないし、自分も疲れてしまう。今日も(野杁)正明さんに強弱つけろと言われて、そこは自分でも改善したいと思います」

YURAにとってチャドは間違いなく過去最強の対戦相手だ。「チャド選手はスタミナもすごいし、体の当たりも強い。あのペースにのみ込まれないようにしたいです。僕が勝つとしたらドロドロした試合じゃなくて、倒すような試合になると思います。パンチのスピードは絶対に勝っていると思うので、そこには自信を持って戦いたい」と自分の武器=スピード&一発の破壊力をぶつけて正面突破する青写真を描く。

試合中の堂々たる戦いぶりとは打って変わって「試合前はいつも自信がない」というYURA。それを打ち消すのは周りの応援や勝った時の称賛の声だという。またBDでのキャリアもYURAにとっては力に変わっている。

「試合はいつも自信がないんですけど、僕は応援してもらうことがうれしくて、声援や勝った後の反応がものすごく力になります。(BDでの試合も力になる?)BDに出たことで僕の試合を見てくれる人が増えたのは事実だし、そこからRISEに出られるようにもなりました。僕はBDに感謝しかないし、BD出身の選手と言われることは嫌ではないです。BDからRISEに出て、そこで結果を出して評価が上がることはうれしいです」。

仮にチャドをクリアしても、YURAにとってトーナメントが厳しい戦いになることは承知の上。「いきなり世界チャンピオンかと思いましたけど、勝てば大きいですし、こういう試合を組んでもらえて光栄な試合です。普通はこんなトーナメントには出られないと思うし、せっかくもらったチャンスだからこそ絶対にモノにしたい。みなさんの下馬評を覆す面白い試合にしたいです」と番狂わせを誓った。

そして3月にジェラルド・ヴィーラーデにKO勝ちして以来のRISE参戦となるメイソン。ヴィーラーデ戦ではインロー、ミドル、三日月蹴り、ハイと蹴りを散らした上でのKO勝利で、パンチと蹴りをバランスよく混ぜるスタイルはVASILEUSでの練習で取り組んでいるもの。今回再戦するジョ・サンヘには前回ダウンを奪われてドローという結果に終わっているが「あれは僕の失敗。ダウン以外は僕が勝っていたと思うし、今回は自信を持って倒しに行こうと思う」と不安要素は一切ない。

今大会はYURAが出場するトーナメントの他にも中村寛VSエン・ペンジェー(中国)のRISEワールドシリーズ2025-61.5キロトーナメント決勝など、2025年最後のビッグマッチに相応しい豪華カードが並んだ。メイソンは「前回のサンヘ戦も面白かったと言われたんですけど、もっと面白くて熱い試合をします。他の試合に負けないくらい盛り上がる試合になるんで期待していてください」と断言した。

YURAとメイソン、今後のRISEを背負う男たちが両国から世界への扉を開く!