【大橋秀行】増田陸“宝刀”温存作戦奏功、強打ドネア戦いい経験 世界王者になるのも時間の問題

8回、増田(右)はドネアにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界バンタム級挑戦者決定戦10回戦>◇15日◇横浜BUNTAI

増田陸は“宝刀”温存作戦が見事に功を奏した。序盤はドネアの一発を警戒して距離を取り、慎重に戦った。武器の左も控えめだったが、相手に疲労が見えた中盤から強烈な左ストレートを繰り出して、勝負を決めた。43歳の強打のベテラン相手にいい戦い方をした。

ドネアは全盛期を過ぎているが、6回のピンチで右カウンターで形勢を逆転させた。あれが世界トップ戦線を戦い続けてきた歴戦のキャリアだ。打ち気にはやって攻めた増田には、いい経験になったと思う。彼が世界王者になるのも時間の問題だろう。

岩田はワンサイドの完璧な内容だった。相手は全盛期を過ぎているとはいえミニマム級で16度防衛した名王者。その経験豊富な相手に左ジャブと強弱をつけたパンチを駆使して、終始自分のペースで戦った。うまい試合運びだった。

松本はディフェンスが光った。脚さばきがよくて、ダッキングの高低差も大きく、高田のパンチがなかなか当たらなかった。パンチも強いのでもっと自信を持って攻めればKO勝ちも増えてくるはず。息の長い世界王者になる可能性は高い。長期防衛や統一戦にも期待したい。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)

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