【ボクシング】谷口将隆が王座返り咲きに失敗 統一王者レネ・サンティアゴに挑戦も判定負け

1回、サンティアゴ(左)のボディーにパンチを放つ谷口(撮影・江口和貴)

<プロボクシング:WBA、WBO世界ライトフライ級統一タイトルマッチ12回戦>◇3日◇東京・後楽園ホール

元WBO世界ミニマム級王者谷口将隆(32=ワタナベ)が王座返り咲きに失敗した。WBA世界ライトフライ級7位、WBO同級4位としてWBA、WBO世界同級統一王者レネ・サンティアゴ(33=プエルトリコ)に挑戦し、判定負け。23年1月の王座陥落から3年3カ月ぶりとなる世界王座を手にすることはできなかった。

16年4月3日のプロデビューからちょうど10年という記念日で迎えた世界戦だった。谷口は「この10年をぶつけたいし、この10年を先につなげたい」との情熱を持って挑んだリングでもあった。しかし昨年3月に岩田翔吉、同12月に高見亨介(ともに帝拳)を下して統一王者となったサンティアゴに敗れ、対日本人3連勝を許してしまった。これで国内男子7人目となる統一王座獲得も逃し、世界王者7人輩出を誇る所属ジムの世界戦連敗も「6」となってしまった。

23年1月、2度目の防衛戦で現WBC世界同級王者のメルビン・ジェルサレム(32=フィリピン)に2回TKO負けして王座陥落。同年7月、世界2階級制覇を目指し、ライトフライ級で再起した。24年12月、IBF世界同級2位決定戦を兼ね、東洋太平洋同級王者だった現IBF世界同級王者タノンサック・シムシー(25=タイ/グリーンツダ)に判定で敗れた。

世界戦線から後退する痛い1敗に現役引退も示唆していたが、現役続行を決断。昨年5月に3回TKO勝利で再起に成功。続く同8月、東洋太平洋、日本同級王座を獲得して再び世界戦線にカムバックした。今回は小口忠寛トレーナー(56)とのコンビで「人生で一番練習している」(小口氏)という濃密なトレーニングで大事な世界戦のリングに挑んでいた。

22年9月には大学時代のゼミで知り合った一般女性と結婚し、プライベートも充実。今年1月19日に32歳を迎えたものの「反応とかが落ちたというのはまったく感じていない。自分の力を出すタイミングと実際に体が動き出す時間がすごくリンクしてきた。ここから2年ぐらいがピーク」と全盛期という自信を胸に秘めていたが、日本人キラーのサンティアゴの壁は厚く、高かった。

【ラウンドVTR】

1回 サウスポーの谷口とオーソドックスのサンティアゴ。谷口は最小限の動きで左ボディーを的確に当てる。中盤にもプレスをかけて接近戦。ラスト15秒まで攻めの姿勢を崩さず、良い立ち上がりとなった。日刊採点は谷口の10-9。

2回 序盤はサンティアゴの力強いワンツーを受ける。谷口もカウンターを狙うが、サンティアゴが中盤には距離を縮めて手数を増やす。残り10秒でサンティアゴの左の強打が入るなど、互いに回転が上がり、目が離せない展開。日刊採点は

谷口の9-10。

3回 立ち上がりからいきなりサンティアゴがパンチをまとめる。アッパーからの右ストレートで谷口がぐらつく。強引に攻めるサンティアゴに谷口は入ってきたところを狙う。気が抜けないハイテンポの展開が続く。日刊採点は谷口の9-10。

4回 谷口が先に右手を差し込むが、サンティアゴも負けずに応戦。中盤は互いに距離を取り、探り合うような展開。谷口の左ボディーが決まる。ラウンド終盤には、谷口がプレッシャーを強めて有効打を増やす。拳を突き上げながらコーナーに引き上げる。日刊採点は谷口の10-9。

5回 サンティアゴが序盤にノーモーションの右を入れて、谷口のアゴが上がる。サンティアゴの右が入り、谷口ダウンで後ろに一回転も、そのまますぐに立ち上がる。リズムとスピードが増した王者が攻め続け、一気に主導権を奪取した。日刊採点は谷口の8-10。  

6回 谷口が積極的に前に出る立ち上がり。前の手をうまく使いながら、左ボディーを打ち込む。ただ、サンティアゴも防戦一方にはならず、冷静に対応。谷口が追っていって強引にパンチを浴びせる。アグレッシブなボクシングを見せた。

日刊採点は谷口の10-9  

7回 後半戦に突入。谷口が前の回に引き続いて序盤からプレッシャーをかける。ラウンド中盤からサンティアゴは足を使い、谷口の打ち終わりに的確なパンチ。谷口は左フックで体勢が崩れたところを狙われたが、なんとか耐え抜く。日刊採点は谷口の9-10

8回 序盤から距離が縮まる。サンティアゴが、谷口にカウンターを当て試合巧者ぶりを見せる。谷口も中盤に左ボディー、スピードのあるワンツーを見せるが、大きなダメージにはならない。互いに決定打が出ず終了。日刊採点は、谷口の9-10。

9回 両者積極的に攻める展開が続くが、サンティアゴがスピードを見せる。中盤は膠着状態となったが、サンティアゴが谷口の打ち終わりにパンチを当てて稼ぐ。谷口も左ボディーを入れるが、手数を増やす展開には持ち込めない。日刊採点は谷口の9-10。

10回 リズムに乗るサンティアゴがいきなり連打。谷口コールが湧き上がる中、サンティアゴがローブローで試合中断。再開後は谷口がプレスをかけてボディーをねじ込む。終盤に谷口の左ストレートがサンティアゴの顔面を捉える。日刊採点は谷口の10-9     

11回 立ち上がりは、谷口が大胆に攻める。左ボディーでサンティアゴを後退させる。後半に再びサンティアゴがローブローで中断。互いにアグレッシブに攻撃を続けたが、攻め手を欠き、僅差のラウンドに。日刊採点は谷口の10-9。

12回 序盤から間合いを詰めて打ち合う。サンティアゴにレフェリーから注意が入る。スタミナが限界に近づくサンティアゴはディフェンシブな立ち回りで逃げ切りをはかる。谷口は最後まで追い続けたが、決定打を入れることはできなかった。日刊採点は谷口の10-9。

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