打撃格闘技のKNOCK OUTは18日「KNOCK OUT63 KNOCK OUT SPRING FES in OKINAWA」(沖縄コンベンションセンター展示棟)を開催。第10試合の後に、渡慶次幸平(37=KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺)と、ジムの後輩であるKNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(-65キロ)王者の鈴木千裕(26=KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺)が「渡慶次幸平引退記念スペシャルエキシビションマッチ3分1回」を行った(両者とも前日計量での体重は70.9キロ)。
この日、「超RIZIN5 浪速の超復活祭り」(9月10日、京セラドーム大阪)での復帰が発表された鈴木はそれに先がけ、渡慶次とのエキシビション戦で25年5月朝倉未来戦以来となるリングに立った。
エキシビションながらヘッドギアはなしで、レガースのみ着用。右拳の手術を経て戻ってきた鈴木はガチでパンチを振り、1分経過した時点で渡慶次が最初のダウン。直後に鈴木の左フックが渡慶次のボディーからアゴ先付近を捉え、渡慶次が2度目のダウン。鈴木の1回1分19秒KO勝ちとなった。
鈴木は試合後のマイクで「先輩、本当にありがとうございました! 狂戦士(渡慶次の愛称)は格闘技を引退してほしくなかったすけど、狂戦士ほんと狂ってるんで、倒す以外、先輩の引退の花道を作ることはできないと思ったんで。僕なりの敬意だと思って思い切りいきました」とガチの戦いぶりについて説明。そして前日に要求していたKOボーナスのKNOCK OUTコインGOLD(純金製約19.5グラム)を山口元気代表から受け取った。
約63万円相当のコインをもらった鈴木は「僕、KOボーナスを絶対取りたかったんですよ。取って先輩の引退金メダルにしたくて。一生、飾っていただければ、見れば『この時、引退試合したな』っていう金メダルだと思うんで。だからこれを命がけでも取ろうと思って今日はKOを選びました。で、ないと思いますけど、もし路頭に迷った時はこれを売ってください」と話して、コインを渡慶次にプレゼント。その後、抱擁して涙を流した。
「地上で最も過激な格闘技」とも称されるミャンマー・ラウェイで世界王者にもなった渡慶次はこの日の引退セレモニーで「僕の中では松倉信太郎戦(21年3月、1回KO負け)が人生のベストバウトです。ぜひYouTubeでKNOCK OUTチャンネルで残ってると思いますので見てみてください」と回想。
鈴木とのエキシビション戦については「本当は今、大号泣してマイクしゃべれないくらい泣いてる予定で、昨日イメージトレーニングしてたんですけど。ちょっと千裕にあんなに強く殴られると思ってなくて。僕、今日ヘッドギアつけるって聞いてたんすよ。そしたらさっき『ヘッドギアないよ』って山口さんが急に言ってきて。ええっって思いながらリングに立って」と説明した。
続けて「ちょっとでも食らわせてやろうと思ったんですけど、やっぱ強いっすね。これから鈴木千裕が格闘技界をもっともっと良くして、引っ張る男になると思うので、ぜひあいつの応援をお願いします」と後輩の応援をファンにお願い。さらに家族への感謝の言葉も口にして、10カウントゴングを聞いた。今後はKNOCK OUTを世界一の団体にすべく指導者として後進の育成に尽力していくという。