プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(33=大橋)と、世界3階級制覇王者でWBA、WBC、WBO世界同級1位の中谷潤人(28=M・T)の「世紀の一戦」(5月2日、東京ドーム)を控え、隣接する両選手の地元がタッグを組んで夢の対決を盛り上げる。
井上の出身地の座間市と、中谷が在住する相模原市が4月26日、相模原市南区の旧もえぎ台小学校体育館で「市境チャレンジフェス」を共催。両市に在住、在勤、在学する市民100人(各50人)が、大縄跳びや玉入れなどで競い合って、応援ムードを高め、自治体同士の交流を深める。
世界注目のビッグマッチの主役2人の地元が隣接する自治体。この奇跡のような偶然が両市を動かした。「2月に私たちからスポーツを通じた交流を座間市に提案させていただきました。その後いろいろアイデアを出し合って企画を考えました」と相模原市シティプロモーション戦略課の中矢純丸主任。4月1日から参加者を募集すると10日ほどで定員に達したという。
広報紙でも初めてコラボ企画を実現させた。「広報さがみはら」(4月1日号)と「広報ざま」(4月号)の表紙に、3月6日の対戦発表会見の2人それぞれの写真を掲載。表紙を並べると2人が肩を並べて立つデザインになり、決戦ムードが一気に高まる。発案した相模原市広報課の中村領主査は「試合が正式発表される前の1月に座間市に提案して準備を進めて、3月の会見を一緒に取材させていただきました」。特に小田急線の小田急相模原駅と相武台前駅では両市の常設のラックに並べてアピールしたという。
「市境チャレンジフェス」に、試合を目前に控えた井上と中谷は参加しないが、相模原市の本村賢太郎市長と、座間市の佐藤弥斗市長による市長対決が実現する。「何の対決かは当日のお楽しみです」と中矢主任。勝敗は決まるが、あくまで応援ムードを醸成して、交流を深めることが目的。
井上の座間市、中谷の相模原市という対戦構図が浮かぶが、実は井上の出身高(相模原青陵=現・相模原弥栄)は相模原市にある。「相模原市は中谷選手がホームタウンアスリートなので中谷さんを応援しようという機運にはなっていますが、どちらの選手にも縁があり、それぞれのファンがいます」と中矢主任。当日は同じ興行に出場する座間市出身の尚弥の弟井上拓真も含めて、市民が3選手への応援コメントを書くコーナーも準備する。【首藤正徳】