<女子プロレス・スターダム:後楽園大会「STARDOM NIGHTER in KORAKUEN 2026 Oct.2」>◇27日◇東京・後楽園ホール◇観衆918人
メインイベント(第8試合)で、10・29大田区大会(EBARA WAVEアリーナおおた)で行われるワールド・オブ・スターダム王座戦(王者鈴季すず VS 挑戦者スターライト・キッド)に向けた注目の前哨戦がタッグマッチで行われた。
この一戦は挑戦者キッドの要望により「チーム両思い」同士が激突する特別な前哨戦として編成された。キッドが同期のなつぽいと出陣した一方、事前には発表されていなかった王者すずのパートナーには、この日の第1試合にも出場した刀羅ナツコが登場した。
予測不能なタッグ対決となった試合は終盤、キッドがなつぽいの足の裏を蹴って回転する“合体不知火”を炸裂(さくれつ)させたが、その後、刀羅がなつぽいを排除。残されたキッドに対してすずが強烈なラリアットをたたき込み、すかさず刀羅がフロッグスプラッシュで追撃。最後はすずが完璧なジャーマンスープレックスホールドを決めて14分19秒、キッドから直接3カウントを奪ってみせた。
試合後、マイクを握ったすずは敗れて倒れ込むキッドとなつぽいを見下ろし、「特別な前哨戦、いかがでしたか? せっかくさあ、『チーム両思い』組んだのに、かわいそうだねえ、負けちゃって。ねえ?」と勝ち誇った笑みを浮かべて挑発した。
これに対し、荒い息をつきながらマイクを取ったキッドは、パートナーのなつぽいに向かって「なつぽい、ごめんね、組んでくれたのに……」と悔しさをにじませながらも、「でも、29日は絶対私が勝つから。そのベルト、すずから獲るのは私。私が獲って、必ずグランドスラム達成してやるからな!」と大田区決戦での王座奪取と悲願のグランドスラム達成を力強く宣言し、リングを後にした。
キッドたちが退場すると、すずは「いやー! 今日もさあ、みんな楽しかったかー!?」と客席をあおり、1人で引き揚げようとする刀羅を「ちょっと待ってよ! もう、ナツコー! ちょっと待って!」と必死に呼び止めた。すずが「もうさあ、こないだナツコがさ、欠場したじゃんか。あん時、私、代わりに出たじゃんか。どう思った?」と問いかけると、刀羅は一言「ありがとう」と返答。これにすずは「うおおおー! やっぱナツコは私のこと好きだよね! 私もナツコのことだーい好き! だから、今日のタッグめちゃくちゃ楽しかっただろ!? お前のおかげで勝てたまであるからな!」と大はしゃぎした。
しかし刀羅は「あの、その前にまず、ちょっと言いたいこといっぱいあるわ、お前に」と切り出し、「まあ、私が急きょ欠場しちゃって、その穴をお前が埋めてくれたのは本当に感謝してるよ、本当に。だってお前以外の誰かが入ったって気持ち悪いんだから。それは、それは本当に感謝してる」と礼を述べつつも「けど! なんで先週の後楽園でさ、なんかお前ここでさ、変なこと言ってただろ? なんか『こんな、みんなの前じゃ言えませんよ』みたいな。お前、あれを経てさ、Xで、私誰だと思われてたのかわかんないけど、いろんなやつの名前挙がってて。別にいいよ、お前から連絡来て『やってほしい』って言われて、それは『いいよ』って言ったけど、お前、今日ここに来るまでの私の気持ちとか考えたか、お前!」と、すずの思わせぶりな予告によってハードルが上がった不満をぶちまけた。
それでもすずは「でもさ、でもさ、電話さ、ワンコールで出てくれたじゃん!」と暴露して会場の笑いを誘い、「だから、だから、ごめんね! もうナツコ、ツンデレなの! だからさ、もう今日一緒に締めようよ! いい? いくよ! せーの!」と2人でおなかをたたいて「ハー!」と締めくくった。
バックステージに戻ったキッドとなつぽいは試合を振り返り、なつぽいが「楽しかった。ありがとう」と声をかけると、キッドは「ありがとう。でもね、私が組みたいって言ったのに、特別な前哨戦やりたいって言ったのに、勝てなかったことが本当に悔しい。ごめんね」と自ら提案した前哨戦での直接敗北に唇をかんだ。
するとなつぽいは「ううん。私もね、キッちゃんの大事な前哨戦、一緒に勝ちたかったけど、うまくサポートできなくてごめんね、本当に」と謝りつつ、「いやあ……悔しいけど、今日の対角のすずと“ナツコぽい”? 2人見てたら、悔しいんだけどね、悔しいんだけど、『チーム両思い』第2代目、継いでもらうしかないか……悔しいけど」と冗談めかしてポツリ。
これにキッドは「えっ? 渡す気? え、なんで、なんでなんで!? 『チーム両思い』は私となつぽいのタッグチームでしょ? 継承とかないでしょ! なにそれ! てか、こんな負けたまま終わりたくないよ、私、チーム両思い」と即座にツッコミを入れて猛反発。「チーム両思い」の再結成とリベンジを熱望した。
一方、勝ったすずはバックステージでも「ナツコー! ナツコー! ナツコ……ああー、おい!」と刀羅を探し回りながら登場。「言ったでしょ、皆さん! ナツコは私のこと大好きなの。ほんで私もナツコのことが大好き。ということは……『チーム両思い』! ということなんですけど、もうさ、ナツコったら最後のマイクでさ、もう照れちゃって照れちゃって、走って逃げちゃうもんだから、もう私ずーっともううろちょろ探して、もう見てこの汗だく。汗だくです。はあ、もうナツコ探すのに疲れちゃったよ」と息を切らしながら“両思い”ぶりをアピールした。
しかし、話題が2日後の王座戦におよぶと表情を一変。「だけどね、スターライト・キッド。いや、ちょっと真面目な話しますと、スターライト・キッドね、このベルト欲しい欲しいって散々言ってますけど、今日も負けるようじゃ、ダメでしょー。勝てないでしょー。甘くねえからな、このワールドのベルト。プロレスキャリアとか、どれだけプロレスが好きだったかとか、そんなん関係ねえんだよ。強いやつが巻くんだよ」と冷徹な王者の顔でキッドを斬り捨てた。
そして最後は「だから、29日、大田区ですね、楽しみに皆さん待っててください。私は今からナツコを探しに行ってきまーす! ナツコー! ナツコー!」と再び刀羅の名前を叫びながら控室へと消えていった。