佐賀広域消防局(佐賀市)は26日、7月初めに市内の川で溺れた母子3人を助けた大相撲の元力士の会社員川崎大輔さん(40=同市川副町)に感謝状を贈った。川の中で母子を抱き寄せて自身も流されたが踏ん張り、稽古で鍛えた足腰が生きた。

 消防局などによると、川崎さんは7月3日正午ごろ、佐賀市大和町の嘉瀬川でバーベキュー中、溺れている母子3人に気づいた。服を着たまま飛び込み、20メートルほど流されながらも、抱くようにして岸に無事たどり着いた。

 川崎さんは中学卒業後の1992年に相撲部屋に入門。「成剛」のしこ名で99年に三段目に昇進し、2002年に引退した。今は市内の電気機器製造会社で働いている。

 川崎さんは「ぶつかり稽古のように、胸を突き出し踏ん張った。(現役時代の)稽古が役立ったと思う」と話している。