6戦全勝同士の対戦となった序二段は、朝山端(24=高砂)が梅野(23=境川)を一方的な相撲で押し出し、全勝優勝を決めた。

 相撲経験はなく、ボディービルダーからの転身と話題を集め、昨年春場所に初土俵。序ノ口から3場所で三段目まで上がり順調に出世したが、度重なるケガと病気で序二段とを往復。特に今年春場所、髄膜炎で全休したのが最も大きなアクシデントだった。今場所を振り返る時も「気持ちで相撲を取ろうと思っていました。ケガや病気が多いので、まずケガをしない体作りをしようと思っていました」と振り返った。

 その今場所も、初日の1週間前にギックリ腰になり、稽古は出来なかった。それを兄弟子の「勝てばケガは治る」という言葉で奮起し、優勝につなげた。「ボディビルで鍛えた体が、どこまで通用するかと思って(角界に)入ったけど、そんなに甘い世界ではなかった。ここまで苦労するとは思わなかったけど、勝った時の気持ちよさは最高ですね」と笑みを浮かべながら話した。