元横綱稀勢の里の荒磯親方(32=田子ノ浦)は初場所6日目の18日、都内の部屋での朝稽古にも両国国技館にも姿を見せなかった。引退から一夜明けた5日目は、国技館にあいさつに訪れたが2月のNHK福祉大相撲までは職務が未定。国技館への出勤義務はなく、師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)によると、当面は静養と関係各所へのあいさつ回りなどにあてられるという。

断髪式が行われる引退相撲は9月29日を予定している。くしくも、この日は入門当時から指導を受けてきた、故人の鳴戸親方(元横綱隆の里)の誕生日だ。田子ノ浦親方は「まだ正式にその日に決まったわけではない。たまたまその日になったけど、先代も(天国から)見守ってくれたら」と話した。また、部屋付き親方としての指導者デビューについては、田子ノ浦親方は「(部屋頭の大関)高安も自分の調整ペースがあるから、気を使わせないようにしているのでしょう」と、今場所後にずれ込む可能性も指摘した。数年後には独立する意向で、関係者によると東京都江東区などに部屋候補地があるという。