西前頭7枚目明生(23=立浪)が、対三役初挑戦で白星を挙げた。大関返り咲きへマジック1としている関脇栃ノ心(31=春日野)を、鋭い出足から左を差し、倒れ込みながら寄り切った。

幕内で4場所連続勝ち越しのおまけ付き。「前に攻められた。(気をつけたのは)思いっきり取ること、気持ちで負けないこと、立ち合いで当たり負けしないこと。いい相撲取れました」と、3点を意識した納得の内容だった。

栃ノ心には4月の春巡業で「いっぱい稽古をつけてもらった」と、恩を返す殊勲星となった。「いろんなアドバイスをもらった。もっともっと対戦していきたいです」。

残り3日で星を伸ばせば、初の三賞獲得も現実味を帯びてくる。幕内で3番目に若い23歳の新鋭は「1日一番で精いっぱいやって、自分もお客さんも盛り上げたい。毎日が勉強。自分が持っているものを全部出せたら」と話し、少し表情を崩した。