西前頭14枚目炎鵬(24=宮城野)が痛い痛い黒星だ。踏み込みに鈍さが見られた西前頭7枚目明生(23=立浪)の懐に潜り込み、左下手をつかんで前に出たが、小手投げを打つ明生とともに倒れ込んだ。

軍配は炎鵬に上がったものの、頭から落ちた明生より左手が早くついたと物言いが付き、協議の結果、行司軍配差し違えで敗れた。

炎鵬は立ち上がる際に右太もも裏を痛めるしぐさを見せ、協議の結果を待つ間には土俵に手をつくなど、明らかな異変を感じさせた。取組後の支度部屋では「大丈夫です」と気丈に振る舞ったが、引き揚げる際の階段は付け人の肩を借りて上った。「(痛めた場面は)分からないですね。一瞬(太もも裏が)伸びた感じ」と話した。診療所には寄らず、14日目の出場は、当日の朝に判断するという。

9日目に勝ち越しに王手をかけて以降、4連敗の足踏み。この日は優位な形で土俵際まで追い詰めながら、白星を逃した。「詰めが甘い。根性なしです」と言葉を振り絞った。【佐藤礼征】