三役経験者の西十両8枚目勢(32=伊勢ノ海)が4勝目を挙げ、十両残留に“王手”をかけた。新十両の一山本に立ち合いから力強い踏み込みで圧倒、電車道で押し出した。

「はたかれてもいいから、はたかれる前に(一気に)出ようと思っていた。思った通り引いてくれたので、そのまま」。

今場所は初日から6連敗を喫し、11年秋場所以来の幕下転落が危ぶまれる状況に陥った。しかし、番付から見て5番勝てば残留濃厚。セーフティーゾーンにあと1勝だ。「足もだんだん、前に出るようになってきた」。西十両8枚目春場所から蜂窩(ほうか)織炎を患った左膝下の状態も良く、体調は確実に上向き。表情にも明るさが戻った。