元横綱朝青龍のおい、西幕下2枚目豊昇龍(20=立浪)が序ノ口デビューから9場所目で初の負け越しが決まった。

東3枚目玉木と3勝3敗同士、勝った方が新十両の可能性を残す対戦で、立ち合いから回転の速い突っ張りで押し込んだが、はたかれた際に左手が土俵をはいた。軍配が玉木に上がった後も、互いが気づかず土俵際でもつれて倒れるほどの、際どさだった。

豊昇龍は鬼の形相で支度部屋に戻り、風呂場に入って、戻るまで悔し涙を浮かべたまま。問い掛けには無言。会場の去り際に「すみません」と2度口にするのが精いっぱいだった。

今場所で新十両を決めれば、おじと同じ所要場所数でのスピード出世だったが、関取の座は来場所以降に持ち越しとなった。