西前頭2枚目朝乃山(25=高砂)が碧山を寄り切り、2敗を守った。引き技に体勢を崩す場面はあったが、得意の右四つに持ち込んで寄り切った。

「立ち合いはちょっと悪かったけど、その後は突っ張って、引いてくれて。休まずに攻め切れたのは良かったです」

夏場所の平幕優勝で東前頭筆頭となった先場所は、初の上位戦となり7勝8敗で終えた。大きな経験を重ね、確かに進化した。横綱鶴竜から初金星を挙げ、栃ノ心と豪栄道の2大関、関脇御嶽海を破って6勝2敗でターン。「成績どうこうではなく、前に出る相撲だけは貫けている。そこはプラスに考えたい」と振り返る姿に迷いはない。

上位陣がパッとせず、2度目の優勝の可能性も十分だ。「先のことは考えない。(全勝で)トップの隠岐の海関についていくだけです」と表情を引き締めた。