新大関の朝乃山(26=高砂)が、不変の気持ちで本場所に臨む。

感染拡大が進む新型コロナウイルスの影響により、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)開催の2週間延期が決定した翌日の4日、都内の部屋で、報道陣の電話による代表取材に応じた。夏場所の延期について「コロナがはやっているし、協会が出した決断。僕らはそれに従って初日に向かってやるだけです」と気を引き締めた。

3日に行われた日本相撲協会の臨時理事会で、夏場所開催の2週間延期が決定。協会は今後も情勢を注視しつつ、通常開催、無観客開催、中止などを含めて検討する。3日の臨時理事会後の記者会見に出席した八角理事長(元横綱北勝海)が「再び変更の可能性がある」と話すなど、先行きは不透明。それでも朝乃山は「僕らが気にしてもしょうがない。5月場所があると思ってやるだけです」と平常心を強調した。

史上初の無観客開催となった春場所後に新大関昇進を果たした。晴れの舞台となるはずだった夏場所は開催が延期となり、2場所連続での無観客開催や中止の可能性もあり得る。「無観客の可能性もある。そうなれば僕らも気持ちを切り替えていきたい」と覚悟を見せた。続けて「またテレビの前で見てくれる人は大勢いると思う。自分の相撲、前に出る相撲を見せたい。コロナで暗いニュースが続いているので明るいニュースを届けたい」と新大関としての心構えを見せた。