日本相撲協会の芝田山広報部長が25日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が東京を含む5都道県で解除される見通しとなったことを受けて、報道陣の電話取材に応じた。

新規感染者が過去1週間で1桁にとどまるなど、都内の感染状況は徐々に好転しているが「コロナが全面的になくなったわけじゃない、ワクチンができましたよ、ということじゃない。陽性の人が陰性になって、また再陽性になった人もいる。難しい。協会としては引き続き、不要不急の外出は避けて自粛を続けていこうということ」と、慎重な姿勢を崩さなかった。

協会は現在、出稽古を禁止している。7月場所(7月19日初日、東京・両国国技館)まで2カ月を切っており、同広報部長も「7月の始めには何とか出稽古解禁になればいい」と祈るように話す。「今のところは厳しい状況。(出稽古解禁が)7月初めでも(調整の期間は)通常の番付発表と同じくらい。それまでに(ウイルスの)第2波があるのか、結局このまましぼんでいくのか」と、感染状況を注視する構えだ。

感染が終息に向かえば、無観客開催を予定している7月場所で観客を入れる選択も考えられるが「今の状況、段階では話し合いに出ていない。まずはお客さんなしでもすることにこぎつけたいのが目標」と話した。