大相撲7月場所(19日初日、東京・両国国技館)を約2週間後に控えた6日、東前頭15枚目の琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)がリモートでの会見に臨んだ。

本来なら番付発表、会見が行われる日程だが、新型コロナウイルス感染の影響で中止となった夏場所の番付のまま。琴勝峰も夏場所が新入幕場所だったが、改めて「幕内デビュー」に向けた決意を語った。

「場所に向けての最終調整でやってます。やれることはやってきた」と話し、夏場所の中止については「準備する時間が増えたとプラスに考えてやってきた」と前向きに捉えた。稽古は四股、すり足の基礎中心にやってきたが、本人いわく「1週間ちょっと前から」関取衆との申し合いも開始。「最初は感覚がつかめなかったが、体が動くようになっていい感触で相撲がとれている」と手ごたえを語った。出稽古もできない状況だが、琴勝峰が幕内力士5人目と活気ある部屋で、充実の稽古を積んできた。

「立ち合い強く当たって自分から前に出る相撲を磨きたい。これといった型は見つかっていないが、押すにしろ組むにしろ、自分から攻めていきたい。とりあえず勝ち越しを目指したい」と目標を掲げる。191センチ、165キロの恵まれた体。先に春場所で新入幕を果たして勝ち越した埼玉栄高の2学年先輩、琴ノ若(22)の存在にも刺激を受けながら、順調に番付を上げてきた。

幕内を「みんなでかくて強いイメージ」と話し、「(稽古場で)いい時はいい相撲がとれている。万全に持っていけたら(幕内でも)相撲はとれると思う」。無観客が濃厚な7月場所だが、好角家をワクワクさせる旋風を巻き起こせるか。【実藤健一】